2020年の女子アナを振り返る

小島慶子、小林麻耶、宇垣美里……もてはやされるフリー女子アナたちの“弱点”をえぐる!

2020/12/31 19:00
仁科友里(ライター)

オンナの花形職業として羨望を集める存在ゆえか、何かと穿った見方をされがちな女子アナ。そんな彼女たちをウォッチし続けるライター・仁科友里が、2020年に話題を集めた女子アナについて考察を繰り広げます。

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 キー局勤務を経て、タレントに転身する女子アナたち。知名度のある「愛される女子アナ」だからこそ成せる技だが、もてはやされるというのは大変なことも多そうで、彼女たちの弱点にもつながりかねない。今回、2020年に世間をざわつかせた“愛される女子アナ3人”の事件簿をまとめてみた。

その1: 小島慶子「フェミニストとしてもてはやされる裏側で……

 私の愛するコジケイこと小島慶子、第3シーズンに突入したようである。

 第1シーズンはTBSの局アナ時代、第2シーズンはTBSラジオ『キラ☆キラ』で大ブレークをし、フリーに転身したとき。女子アナという「好感度勝負」の職業でありながら、コジケイの舌鋒はすこぶる鋭い。上司や同僚の悪口とも思える話や下ネタで人気を博した。かといってオンナを捨てたオバちゃんキャラというわけではなく、39歳で水着写真集を出したことでも話題になった。女子アナという超人気職につきながら、そこに甘んじることもない知性もしくは批判精神としゃべりのセンスを持ち、見た目の良さも兼ね備えたコジケイ、はさしづめ「プレミアム女子アナ」といったところか。

 そんなコジケイだが、2017年の「#Me Too運動」以降は、フェミニズムに傾倒し、第3シーズンに突入。ジェンダーフリー、ハラスメントNOの論客として活動を始める。

 人々に何かを訴えるときに、書き手のルックスや経歴は大きな信用もしくはバイアスになる。才色兼備な女性が就く職業とされる女子アナだったコジケイは、“バエる論客”として重宝され、愛される存在なのだろう。しかし、コジケイがフェミニストとしてハラスメントについて持論を展開する一方で、本人のなさっていることは、筆者からすると「ご自身がハラスメントしてるのでは?」と疑問がわく。

 「婦人公論」11月24日号(中央公論新社)でコジケイが告白した“エア離婚”。お子さんが大学に入ったら、離婚するという前提で夫婦を続けることをこう名付けたそうだが、それはまぁ、夫婦の問題なので、お好きにどうぞ。しかし、コジケイの夫に対する態度には背筋が凍る。

 離婚したいと思った理由は、長男を出産直後、夫が「歓楽街で女性をモノのように消費した」からそうだ。夫の懇願で離婚はとどまったというが、オーストラリアに移住し、コジケイが大黒柱となる生活になった頃、「精神的な限界に達した」という。「なぜ女性をモノとみなすような行為をしたのか」とコジケイは夫に問う。夫はコジケイの思うような答えを返せないので、その度に夫へ参考資料を送って、コジケイは自身の思う模範解答を引き出そうとする。その期間、16年。2人の息子さんにも父親のしたことを告げ、それは「女性蔑視」であることを告げたという。コジケイ本人は人権教育のつもりかもしれないが、公開処刑というやつではないだろうか。それに、お子さんに親の性生活を知らしめるのは、虐待ではなかろうかとも思う。

 過去に伝えられたコジケイ夫婦の話も補足しながら、この話の男女を入れ替えた、たとえ話にしてみよう。

 共働きの夫婦がいる。妻が出産直後にホストクラブまたは女性用風俗店に行き、散財をしてきた。夫は怒り、離婚したいといったが、妻が謝罪したので思いとどまった。しかし、夫は16年間、ことあるごとに「なぜそんなことをしたのか」と妻を責め、謝っても「正解ではない」と許してもらえない。妻が仕事を辞めた後に海外に移住したが、専業主婦になったタイミングで、夫は「子どもが大学に入ったら、離婚しよう」と言い渡す。若いとはいえない、しかも、英語が苦手な妻が外国で安定した職を得るのは難しい。しかし、子どもの生活があるので、日本に帰って職探しをするわけにもいかないだろう。当然、夫の顔色を見て過ごさなくてはならなくなる。これって経済的DV、もしくはモラハラではないだろうか。

 精神医学では、「強すぎる自己愛」がモラハラの原因の一つと解説されるが、自己愛が強くなければ、花形職業である女子アナという仕事に就けなかっただろう。「週刊アサヒ芸能」2012年1月12日号(徳間書店)において、コジケイはコラムニスト・辛酸なめ子と対談し、「アナウンサーとか全然興味なかったんですけどぉ、マスコミ試験のほうが一般企業より早いから、試しに受けてみなって言われてぇ、そうしたら受かっちゃったんですぅ」というタイプの女子アナについて、「そんなワケないって。そんな薄ボンヤリした目標で3000人に1人しか通らない試験に受かるわけがない(笑)」と述べている。コジケイ本人はどうかというと「私、さんざんバカにされましたもん! 大学時代に『アナウンサーになりたいんだよね。無理かもしれないけど、頑張るんだ』って言ったら、みんなに鼻で笑われて」と、がむしゃらだったことを隠さない。

 正直者と見る人もいるだろうが、20年近く前の採用試験のことを持ち出すあたり、「女子アナであること」に、一番こだわっているのはコジケイなのではないか。繰り返しになるが、コジケイが夫を許そうと許すまいと本人の自由である。しかし、夫を許せないのも「女子アナが妻でありながら」という強い自己愛のせいではないかと邪推する。

 離婚は自由だが、フェミニストとして脚光を浴びているにもかかわらず、その言動の端々からモラハラであることが漏れ出てくるのはいかがなものか。とにもかくも、ご夫君、お体とメンタルを大切にというしかない。

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