「元極妻」芳子姐さんのつぶやき95

役所広司、綾野剛、舘ひろし……イケメンが演じる令和の「ヤクザ映画」は抗争よりも人間を描く

2020/12/20 16:00
待田芳子(作家)

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

ヤクザがヤクザらしかった時代は終わり

 今年は映画館へ足を運ぶこともなく終わりそうかなと思っていましたら、12月12日から、あの映画『無頼』が始まりましたね。以前もチラっと書かせていただきましたが、実在の親分をモデルにした映画です。 

 さて、原稿を書いている現在、まだ見てないのですが、『無頼』の公式サイトによりますと、テーマは「ヤクザ社会を通して昭和史を描く」ことなのだそうです。

「極貧ゆえ社会から頭を抑えつけられ、飢えや冷たい眼差しに晒されながらも、何にも頼らず、ただ己の腕と胆力を恃みに、内なる掟に従って率直に生きた男。やがて彼は一家を構え、同じようなはみ出し者たちを束ね、命懸けの裏社会を駆け上がっていく──。生のままの欲望がぶつかり合う無頼漢たちの群像模様は、さながら井筒和幸版『ゴッドファーザー』のように、フィクションでありながら社会の本質を抉り、昭和という時代を底辺で突き動かしてきた原動力を可視化させます」とあります。

 やはり昭和は、ヤクザがヤクザらしくいられた時代ですから、映画としても描きやすいのでしょうね。ちなみに意外でしたが、井筒監督の「ヤクザ映画」は今回が初めてなのだそうで、とても楽しみです。

ヤクザ映画ブーム?
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