最近よく目にする「文化の盗用」問題とは

キム・カーダシアン、ケイティ・ペリー、アデル……「文化の盗用」でバッシングされたセレブ9人

2020/11/20 18:10
堀川樹里(ライター)

カーリー・クロス「ネイティブ・アメリカン」

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 アメリカの人気ランジェリーブランド、ヴィクトリアズ・シークレットが毎年大々的に開催し、世界中から注目されていた豪華なファッションショー。モデルたちがセクシーでゴージャスなランジェリーを身にまといランウェイを闊歩する姿は、芸術的だともいわれた。

 しかし、12年、人気モデルのカーリー・クロスが、大ぶりのネイティブ・アメリカンの羽飾りを頭につけ、セクシーな下着姿でステージに登場した時、「なんたる侮辱」と全米から大バッシングを受けた。「性的なランジェリーと神聖な儀式に使う羽飾りを一緒につけるなんて非常識」などと批判の声は高まる一方で、カーリーとヴィクトリアズ・シークレットは「軽率だった」と謝罪。ショーをテレビで放送する際には、この部分はカットした。

 バッシングを受けたカーリーだが、翌年「エンジェル」と呼ばれるブランドの顔的存在の専属モデルに昇進。15年までエンジェルを務め、卒業してからもたびたびショーに登場するなど、ブランドのPRに貢献した。

アヴリル・ラヴィーン「ハローキティと日本の若者カルチャー」

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 “キティラー”としても有名なアヴリルの、「ミンナサイコー、アリガト! カ、カ、カ、カワイイ~」という出だしで始まるヒット曲「Hello Kitty」。ハローキティと日本のかわいいものが大好きでしょうがないという熱烈な愛を感じるMVになっているのだが、「日本をバカにしている」と大炎上した。

 まず問題となったのは歌詞で、「下着でごろごろしまくれるわよ」「おバカなキティ(子猫)ちゃんたち」「おいで、おいで、キティ、キティ」という内容が、性的で、世界中の小さな子どもたちにも愛されているハローキティを侮辱しているという点。次に、MVが「いかにも日本人文化を知らない外国人がイメージする日本」であり、無表情で機械的な踊りをするおかっぱダンサーたちも「日本の女性を『個性なし』『表情に乏しい』とバカにしている」「人種差別している」と批判する声が巻き起こったのだ。

 アヴリルは、このバッシングに対して、「人種差別??? 大爆笑!!! アタシ、日本の文化大好きだし、半分くらい日本で過ごしてるのよ。このMVだって、東京に飛んで行って撮影した。日本のファンのために、日本のレーベル、日本の振付師、日本の監督と一緒に作ったんだから!」と猛反論している。

堀川樹里(ライター)

堀川樹里(ライター)

6歳で『空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン』にハマった筋金入りの海外ドラマ・ジャンキー。現在、フリーランスライターとして海外ドラマを中心に海外エンターテイメントに関する記事を公式サイトや雑誌等で執筆、翻訳。海外在住歴25年以上。

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最終更新:2020/11/20 18:10
アヴリル・ラヴィーン
白人の高校生がチャイナドレスでプロムに行って大炎上したこともあったね
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