金子恵美『許すチカラ』座談会(後編)

金子恵美の「恵まれてる自慢」「シングルマザーへの言及」にイライラ! 『許すチカラ』を“許せなかった”既婚女性3人の主張【既婚・未婚座談会】

2020/11/30 10:30
サイゾーウーマン編集部

政界に戻りたそうな金子恵美に言いたいこと

――『許すチカラ』への不満がボロボロ出てきますね(笑)。「特にこれが許せなかった」一文を決めるとすると、どこですか?

A 私が一番許せなかったのは、シングルマザーへの言及ですね。「日本では、妊娠したとき、たとえば相手の男性に子供は嫌だと言われると、自分ひとりで抱えて、また他人からも好奇の目で見られるとなれば、女性が望んだとしても産むのは難しいでしょう」とあるんですが、すごいひどいこと書いているなと……。

B そこ、私もイラッときました! 私、まさにその状況で産みましたけど!?

A 私もすぐに離婚したから、似たような状況でしたよ。「産むのは難しい」って、まるで「男に嫌だと言われたら、女は子どもを堕ろしてしまうもの」みたいに聞こえませんか? 「こいつ、自分が何書いているかわかってんの?」って腹が立って……。不倫よりも、むしろこの一言が許せないです。

B 保育園の話もしているけど、「企業内保育園や託児所があれば母親としても安心」とか、感覚がズレているんですよね。子どもと一緒に満員電車に乗って、出勤しろってことでしょ? それより、認可保育園を増やして、子どもを入りやすくしてほしい。私の周りのママたちはほとんど、最初から家の近所の認可保育園に預けて、小学校入学までずっとそこに通わせたいと思っています。それと、“母親の職場”に連れていくのを前提としてるのもおかしいし。“父親の職場”でもいいでしょ? 本人にその気はないのかもしれないけど、母親ばかりに育児を押し付けてるように読めましたね。

C 会社に子どもを連れてきていいという案は、一見、画期的に見えるから、「いいこと言っている」と受け止める人もいるんでしょうね。でも、実態には見合っていないから、「こいつわかってないな」と思われているという。でも、本を読んでいると、金子は「すげぇ悪いヤツ」ってわけでもないと思うんですよね。子育て政策や不妊治療についてなど、彼女が議員を続けていたら、今よりもうちょっとマシだったのかもしれない、と感じる部分もなくはない。だけど、一般市民とはどうも感覚がズレちゃってるから、こうやってツッコまれちゃうんでしょう。

B 「夫の不倫をなぜ許せたのか?」から始まった本の内容が、どんどんマニフェストと化していきますよね。政界に戻りたいアピールなのかな? 『許すチカラ』は人生指南書に見せかけて、中身は「夫を許した私はこんなに幸せになれました」という金子の自己顕示と、「政治家だった私はこんなことを考えています(選挙に出たらよろしくね!)」っていう、宣伝がたっぷり詰まった一冊だったなと。

A 結論は、この本が全体的に許せないってことですね(笑)。

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最終更新:2020/11/30 10:30
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