現在の代表作は消臭元CM?

『M-1』で大躍進したかまいたち、「勢い失速」の和牛――「水田の話には隙がない」とテレビマンの声

2020/10/22 20:13
後藤港人

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 今年も『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)の季節が近づいてきた。1回戦はすでに終わり、10月26日から2回戦がスタートする。昨年は、史上最高得点で優勝したミルクボーイが一夜にしてスターダムに駆け上がり、話題を独占。また、2位のかまいたち、そして3位のぺこぱも、これを機に注目を浴び、番組出演数は一気に増加した。

 だが、“『M-1』の申し子”とまでいわれながら、ミルクボーイやかまいたちのように『M-1』バブルに乗れなかったコンビがいるようだ。

「和牛です。同コンテストでは2016・17・18で準優勝となり、史上初の『3年連続準優勝』の記録を打ち立てています。昨年は、敗者復活戦に参戦。2位のミキに20万票近い大差をつけて敗者復活戦を勝ち上がりました。しかし、決勝では、ぺこぱにわずか2点及ばず4位にとどまりました」(芸能ライター)

 現在、関西ローカルの番組を除くと『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)水曜と『天才てれびくんhello,』(Eテレ)にレギュラー出演しているが、一方で18年4月から出演していた『王様のブランチ』(TBS系)の物件紹介コーナーを今年3月末で降板。6年後輩のミキに、その座を取って代わられている形だ。

 そんな和牛の同期はかまいたち。『キングオブコント2017』(TBS系)での優勝、昨年の『M-1』で顔と名前が広く認知され、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)など人気バラエティ番組に出演することが増加した。

「山内健司は39歳ですが、『ロンハー』に出るたびに、自分の局部を掃除機で吸い込むという体当たりの“秘技”でインパクトを残していました。それと同時に、ひな壇でも『余談ですけど』などのフレーズで、自然な流れでトークに割り入るスキルもあります。また10月からは、深夜ながら冠番組『かまいガチ』と『マッドマックスTV』(ともにテレビ朝日系)のMCをゲット。近年では珍しく順調にきているコンビなのでは」(放送作家)

 一方で、和牛はテレビ業界人からどのように見えているのだろうか?

「水田信二の“神経質エピソード”は、『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などで披露されているので、知っている人も多いでしょう。ポテトチップスは指で持つと油で汚れてしまうので、箸で食べるといった話です。似たような芸人としては、ブラックマヨネーズ・吉田敬が当てはまるでしょうか。ただ、吉田の話すエピソードは、相手に軽いイチャモンをつけつつも、言葉選びや着眼点の良さから笑いが起こる一方、水田の話は本気で本人が思いつめ、相手も理詰めで追い込んでしまう傾向があります」(同)

 水田といえば、レストランなどで料理の提供時間が遅いと、ストップウォッチで計測するという話もあった。ある店へ後輩と行き、後輩が頼んだパスタはすぐ出てきたものの、自分のオーダーした料理はなかなか出てこなかったため、店員に催促。「あと7分くらい」と言われたことで、ストップウォッチで計測を始めるが、12分たっても提供されず、ついに腹を立て、料金だけ支払って店を後にした、というエピソードだ。

「腹が立つのは共感できるのですが、なかなか笑いにしづらいエピソードではあります。水田の話には、なんというか『隙』がない。例えば、バイきんぐ・小峠英二はシャンプーを使っていると明かして、共演者から笑いとともに『何のために?』とツッコまれたことがありますが、そうした余地、隙です」(テレビ関係者)

 さらには、出演番組の傾向についても厳しい指摘が聞こえてくる。

「和牛からは、自分たちのやりたい仕事や目指すべき方向が、今までの出演経歴を見る限りでは見えてこない。例えば、チョコレートプラネットのモノマネのように、何か起爆剤となるものがないと、これから先、生き残っていくのは厳しいかもしれません。トークスキルは十分すぎるほどあるので、それをフイにしてほしくないのですが……」(前出・放送作家)

 今年の『M-1』にはエントリーしなかった和牛。『M-1』バブルに乗る芸人が今年新たに登場すれば、生き残りはますます苦しくなりそうだが……。
(後藤港人)

最終更新:2020/10/22 20:13
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