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錦戸亮、武道館ライブ「生配信ではなかった」報道……「補助金の有無に関わる問題?」音楽業界が関心寄せるワケ

2020/10/14 12:00
サイゾーウーマン編集部
錦戸亮公式サイトより

 10月7日、8日に配信された、錦戸亮の無観客ライブ『錦戸亮 ONLINE LIVE “不撓不屈”at 日本武道館』(7日はファンクラブ会員向け“孤軍奮闘”)。当初、同ライブは、ファンの間で「生配信」と受け取られていたものの、10月13日発売の「女性自身」(光文社)が、「生配信ではなかった」と報道。錦戸の事務所関係者は、「当初より生放送ではなくディレイ放送という形を取らせて頂いております」と、生配信ではなかったことを認めつつも、完成度の高いステージが作れたと主張していたが、同記事には音楽業界関係者の多くが関心を寄せているようだ。

 同公演について、錦戸は後日ニュースサイト「ORICON NEWS」のインタビューで「完全なる生配信にはできないまでも、ライブならではの臨場感、緊迫感というのも全部詰めて届けたかった」と発言している。

「ネット上では、『リアルタイムでなくても別に問題ない』という声が上がる一方、画面左上に『●LIVE』のテロップが表示されていたため、『嘘だったのか』と驚く声も。『LIVE=生中継』ではなく『LIVE=コンサート』という見方もできるものの、誤解を招く表現だったとは言えるでしょう」(スポーツ紙記者)

 コンサート配信に関しては、アクセス集中などによるトラブルも多く、完全な生配信を行うには主催者としても慎重にならざるを得ない状況だろう。しかし、昨今のコンサート制作現場においては、無観客公演の配信は“生かそうではないか”が大きな問題になっているのだという。

「その焦点となっているのが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた事業者の支援策として、経産省が実施するコンテンツ配信の補助金制度『J-LODlive』(ジェイロッドライブ)。コンサートや舞台など、映像をデジタル配信する事業に、上限5,000万円が補助されるという制度で、この補助金をめぐって、業界中が混乱しているんです」(音楽業界関係者)

 これは「海外に向けて国内コンテンツを配信」されるものを対象として設立された制度だが、長びくコロナ禍の影響により、この補助金を得られるかどうかは、一部アーティストにとって、「死活問題」になっているという。

「補助金の支給対象には、さまざまなルールがあります。『J-LODlive 補助金ご利用の手引き 補助金公募要項』によると、『リアルタイムフル配信による無観客の公演(遠隔の複数スタジオをオンラインで同時接続するリアルタイム公演も含む)』は補助金支給の対象と明記されているのですが、裏を返すと、無観客公演の場合『リアルタイムフル配信』でなければ、対象外になるというわけです。そのため、無観客公演を収録したものを配信したのに、『生配信』を謳う事業者が現れたり、業界内で『○○はインチキして補助金もらおうとしてる!』という“チクリ”が相次ぐなど、トラブルが続出。ルール自体も流動的に変更されているようで、『○○は特例で補助金が出たらしい』などのウワサが業界中を駆け巡ったこともありました」(同)

 こうした事態を受けてなのか、「補助金公募要項」を見ると、追記として「新型コロナウイルス感染症の感染状況に鑑み、以下のとおり、無観客公演の『リアルタイムフル配信』の要件を緩和します」として、「実演時間の過半数が生配信映像を使用する場合」、また「新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止を目的として、無観客リアルタイムフル配信の実施回避を会場から求められている場合」は、補助金支給の対象とするという新ルールも設けられたようだ。

「錦戸がこの補助金を得るべく、無観客の武道館公演を“生配信風”に仕立て上げたのかは定かではありません。しかし、実に多くの音楽関係者がこの制度に振り回されているだけに、錦戸に同情する声も上がっていますよ」(同)

 生配信にこだわりを見せる制度「J-LODlive」に、アーティストをはじめとした関係者が翻弄される状況は、今後改善されるのだろうか。

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最終更新:2020/10/14 12:07

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