[コラム]K-POPタテ・ヨコ・ナナメ斬り

TikTokで世界的ブーム再燃!? ネット時代の音楽ジャンル「Jersey club」――K-Pop・EXOの“キシキシ”音に注目

2020/10/03 19:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

ファイル共有ソフトや無料ミックスCDで拡散され広がる

 翌年の03年には、ボルチモアのレコード店員でたくさんのBmoreをニューアークへ紹介する橋渡し役になっていたBernie Rabinowitzが他界し、ボルチモアからニュージャージーへBmoreの供給が止まります。それでもニュージャージーのアーティストたちは自分たちのシーンを発展させていき、大学の進学などで音楽をやめるプロデューサーも出ますが、一方で大学に進学した人たちがカレッジ・パーティで自分たちの曲をかけ、パーティの終わりにその日にかけた曲が入ったミックスCDを客に渡し、徐々に大学のキャンパスなどでも人気が高まって行きます。

 Bmoreが成功を収め、Myspaceという音楽やエンターテインメントを中心としたSNSを介してシーンの知名度が上がり、ジャンル名がニューアークを越えて広まったこともあり、05年にはジャンル名を「Brick City club」から「Jersey club」に変えます。楽曲はMyspaceやファイル共有ソフトのLimewireにアップロードされ、さらには無料のミックスCDとして配布され、さまざまな場所でJersey clubがプレイされどんどんと広まっていきます。

 Jersey clubはもともとDJがマイクパフォーマンスすることが盛んなジャンルですが、この時期はダンスがシーンの中心になりつつあり、 パーティでかける曲に決まった振りで踊るよう、DJがオーディエンスにダンスを呼びかける文化ができました。DJ中に毎回ダンスムーブをコールすることが嫌になったTim Dollaは、手を振って膝に当てるように踊る「Swing dat」というダンスムーブから、「Swing dat sh*t」というフレーズが連呼される曲を作り、 大ヒットします。

 以降、気に入ったトラックを聞いたダンサーが自分たちでダンスを発案し、曲にのせて踊る動画をネットに上げるようになり、トラックの知名度も高まりました。現在のTikTokで起こっているような現象ですが、これが08年頃すでに行われていました。
■DJ Sliink – Get Da Patty Cake Goin’

■DJ TIM DOLLA – SWING DAT SHYT

BPMが上がり歌モノサンプリングなど独創的に変化

 その後Hot97やPower105などのHiphopやR&BをかけるNYのラジオ局や、NYのクラブなどでもJersey clubがプレイされるなど、ニュージャージー以外でもJersey clubが注目され始めます。Jersey clubのスタイルもBPMが135ぐらいまで上昇し、半分のテンポ(BPM68程度、R&BによくあるBPM)でのボーカルサンプリングが取り入れられ、使う音ネタも変わっていき、BmoreやPhillyとは全く違った独創的なものになっていきます。

 先述したBed squeak soundは04年にリリースされたTrillvilleの「Some Cut」が主にサンプリングされ、昨今Jersey clubだけでなくたくさんの曲に使われています。

 2010年代に入るとニューアークでのリリースも活発ながらも、DJ SliinkがDJ兼プロデューサーのDiploが主催するMad Decentというレーベルと組んだり、ノルウェーのプロデューサーCashmere CatがJersey club楽曲をSoundcloudで発表したり、フランスのDJがミックステープでJersey clubを紹介したりと段々と世界中に広まっていきます。
■DJ Sliink – Mad Decent Block Party (2013)

■CASHMERE CAT – Mirror Maru (2012)

 恐らくこのぐらいの時期からハウスやR&Bが原曲の曲がRemixされるようになり、さらにJersey clubの幅が広がります。ドンドン ドッドッドッというリズムのビート、歌モノのボーカル、チョップされたボーカルサンプル、Bed squeak soundなど現在Jersey clubといわれて想像する楽曲はこの辺りから始まっているといえるでしょう。

 以下は93年にアメリカでリリースされたHouseのアンセム曲といわれているRobin Sの「Show Me Love」という曲をサンプリングしています。

■DJ JayHood (ft DJ Mike Gip) – Show Me Love (Jersey Club Remix) (2012)

【輸入盤】デビュー・シングル:ダララ
ひたすらテンション上がる〜!

サイゾーウーマンのSNS

  • 「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

関連キーワード

TikTokで世界的ブーム再燃!? ネット時代の音楽ジャンル「Jersey club」――K-Pop・EXOの“キシキシ”音に注目のページです。サイゾーウーマンジャニーズ(SMAPTOKIOKinKi KidsV6NEWS関ジャニ∞KAT-TUNHey!Say!JUMPKis-My-Ft2Sexy Zone)の最新ニュースのほか、ここでしか読めない裏芸能ゴシップなどをお届けします。女性誌レビューコラムインタビューなども充実! K-POPタテ・ヨコ・ナナメ斬りのニュースならサイゾーウーマンへ!

アクセスランキング

  1. 嵐・二宮『夜会』企画に非難続出
  2. キンプリ・永瀬、ファンに「やめてほしい!」
  3. 『イッテQ!』スタッフ「あり得ない」ミス
  4. 実は“高学歴”な俳優3人
  5. 元キャバ嬢・桜井野の花、エンリケとトラブル
  6. 美 少年の「インパクト強すぎ」サムネ画像が話題! なにわ男子がジャニーさんに“よくもらった”ものとは?【ジャニーズJr.チャンネル週報】
  7. 今、メルカリでアクセが安く買える!
  8. 【100均ずぼらシュラン】週間まとめ4/26〜5/14
  9. 皇族の結婚破棄トラブル実例
  10. 『シンパイ賞!!』“テコ入れ”失敗!?
  11. なにわ男子・西畑、“癖”を指摘され赤面!
  12. 元女囚が語る「薬物依存更生」への苦しみ
  13. 木村一家が「いい家族」になりきれないワケ
  14. 結婚相談所とタップルの同時婚活スタート
  15. 大人気の「茂木和哉」、【サビ落とし】の実力を試してみた! 10年モノの自転車がたった10分で……びっくりする結果に!
  16. 声優が変わってショックだった国民的アニメ
  17. 撥水・UV、バックにもなるアノラックパーカー
  18. 「ジャニーズを辞めないほうがよかった退所者」トップ3! 山下智久&渋谷すばるを抑えた第1位は?【ジャニーズファン世論調査】
  19. 有村昆、活動自粛は“余罪発覚”回避目的か
  20. セクゾ・松島、楽屋で“ふまけん”のアレを目撃
COSME JOURNAL