[女性誌速攻レビュー]「Domani」10・11月号

「Domani」ベッキーが、“良き母・妻”として登場も……醤油と味噌の手作りをアピールする「ていねいな暮らし」キャラに拭えぬうさん臭さ

2020/09/21 17:00
島本有紀子(ライター)
「Domani」2020年10・11月号(小学館)

 働くお母さん向けファッション誌「Domani」(小学館)の10・11月号が発売になりました。今月号の特集は「“スタイルよく見える”は今ドキ、おしゃれじゃない!?」でしたが、それ以外の企画のほうが読み応えがありました。インタビューページが充実しており、その登場人物はベッキー、金子恵美、安藤美姫、赤江珠緒、神崎恵、アパホテルの元谷芙美子社長など、名前を並べただけで胸やけする濃さです。「Domani」読者が目指す女性像への謎は深まるばかりですが、中身をさっそく見て行きましょう!

<トピックス>
◎「女の時間割。」ベッキー
◎『拝啓、10年後の私へ。』
◎“私の夫は、田中圭。”

ベッキーが「ていねいな」ママ路線へ

 ベッキーが良き母、妻としてワーママ向け雑誌からインタビューを受けている――。“例の騒動”のあった2016年には想像できなかった出来事です。あれから約4年。ベッキーは19年1月に巨人の二軍コーチ・片岡治大氏と結婚し、今年3月に第1子出産を公表。7月から仕事復帰をしたそうで、月日の流れの速さを感じます。

 いい子キャラで売っていたからこそ、例の騒動で大打撃を受けたベッキー。今回のインタビューからは、今でもそのキャラから脱却していない様子が伝わります。

 出産に関しては「命のありがたみを痛感しました」「子どもの笑顔を見るだけで自然と笑顔になれる」と、ほぼ定型文な感想。生活面では「ていねいな暮らし」がモットーだそうで、味噌と醤油を手作りしていると語っています。ベッキーと「ていねいな暮らし」の掛け合わせにはナゼかうさん臭さを感じ、さらにベッキーが幸せアピールをするたび、どうしても例の騒動がチラ付いてしまいます。

 不倫の過去とは、子を産み育て、味噌や醤油を手作りした程度で他人の記憶から消えないのだと、ベッキーはその身をもって教えてくれています。

 我が子には「情報をうのみにしないリテラシーや、ネットの世界で自分も人も傷つけない知識を学んでほしい」とのこと。自身の過去が散らばったネットの世界を気にするのは、もっともなことですが、ネットの世界うんぬんの前に、リアルの世界で人を傷つけない知識について、今のベッキーはどう思っているのか気になりました。

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