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阿佐ヶ谷姉妹にテレビマンが熱視線! 「素の彼女たちそのまま」「平和的ほのぼの」が人気のワケ

2020/07/30 11:00
村上壮亮
阿佐ヶ谷姉妹公式サイトより

 芸能界の「姉妹」といえば、上白石萌音・萌歌、広瀬アリス・すず、浅田舞・真央、平愛梨・祐奈といった名前が挙がるだろう。だが今、芸能界でジワジワきているのは阿佐ヶ谷姉妹。血縁関係のない渡辺江里子と木村美穂の2人からなるお笑いコンビだ。

 2018年に開かれた『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)の第2回大会で優勝した阿佐ヶ谷姉妹。優勝賞金は1000万円だが、副賞として「日テレ100%券」という、日テレ系のレギュラー番組に合計視聴率100%分出演できるという権利が付与された。

「そこで、日テレ上層部の話し合いによって、姉妹が各番組にポツポツ出ていたのですが、スタッフからは『どうして阿佐ヶ谷姉妹を使わないといけないのか?』という声も少なくなかったのです。というのも、そもそも局内で『THE W』の開催意義が問われていたから。この大会で勝ち上がる女性お笑い芸人は、すでに有名どころが多く、テレ朝の『M-1グランプリ』のような、新星を見つけてオファーするようなことができない。うまみがないのです」(日テレ関係者)

 そんな声をよそに、阿佐ヶ谷姉妹はある時期から急にテレビ関係者の間で人気が出始める。そのきっかけは視聴者からの声だったという。

「彼女たちを見ていると『癒やされる』という意見が、ネット上で増えてきたんです。コントなどはしっかり練られていますが、素の彼女たちはキレキレのコメントを言うわけでもないので、番組としてもどう扱っていいのかわからない時期もありました。しかし今年の4月、『ヒルナンデス!』(同)の水曜レギュラーに抜てきされると、その“おばさん”然とした言動に視聴者から歓迎の声が広がっていったのです。そこで我々も、そのままでいさせることこそ、2人のベストな起用法だということに気付いたのです」(同)

 だが、芸能界には“おばさん枠”タレントがすでに何人もいる。番組の席は、そうそう簡単に取れるものではないだろう。

「これまでは柴田理恵ひとりに集中していましたが、あき竹城が視聴率を持っていると判明すると、各番組から引っ張りだこに。女優畑からは高畑淳子や、近年では佐藤仁美が進出するなど変遷がありましたが、高畑は、息子の不祥事でバラエティで名前が挙がらなくなり、佐藤もダイエットに成功しておばさんイメージがなくなっていたのです」(放送作家)

 そんな時、その穴を埋めるように自然と台頭してきたのが、阿佐ヶ谷姉妹だったというのだ。

「大久保佳代子をはじめとする“ストロングスタイル”の中年女性芸人とは対極にいる、平和的な、ほのぼの、のんびりとした雰囲気も、世間の風潮にフイットしました」(前出・放送作家)

 現在、その『ヒルナンデス!』をはじめ、『久保みねヒャダ こじらせナイト』(フジテレビ系)などさまざまな番組に、過剰露出にならない程度に緩く出演中。また、渡辺のほうはソフトバンクのCMにのび太のママ役として出演するなど、活躍の幅も広がっている。

 「コンビ」として結成したのは07年だが、2人は23歳頃に、「劇団東京乾電池」で出会った25年の“大ベテラン”。おばさん芸人・阿佐ヶ谷姉妹のマイペースな快進撃はまだまだ続きそうだ。
(村上壮亮)

最終更新:2020/07/30 11:00
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