弟との関係がかわいい

トランプへの皮肉で人気急上昇! アンドリュー・クオモNY州知事、日本であまり知られていない「7つ」のこと

2020/07/05 13:00
堀川樹里(ライター)

 新型コロナウイルスによる死亡者が10万人を超えたアメリカ。大規模感染の震源地となったニューヨーク州では3月以降、感染者数が急増し医療崩壊の危機に直面したが、住民はパニックに陥ることなく、州が出す要請に従った。

 自我の強いニューヨーカーたちが一丸となって事実上の都市封鎖に従ったのは、「責任はすべて私が持つ」と言い切り、休むことなくコロナ対策に奮闘するアンドリュー・クオモ知事の姿に心を打たれたから。

 科学的根拠に基づく対策を打ち出し、定例記者会見ではどんな絶望的な状況でも隠すことなく州民に報告。州民は、そんな姿勢に絶大な信頼を寄せるようになった。そんな定例記者会見は、トランプ大統領からの文句や言いがかりへの反論が最高だと全米が注目するように。大統領指示で送られてきた人工呼吸器が少なすぎると発言していた会見中に、大統領が「文句ばっかり言ってないで、ちゃんと仕事しろ」とツイートしたことを記者から告げられると、「私の会見なんか見ている大統領の方こそ、仕事なさったほうがいいのでは」と神妙な面持ちで痛烈に批判。

 「医療機器などを送っているのに感謝しない」という大統領のツイートには、「感謝すべきことには、ありがとうと言っている。一体どうしてほしいのか、ブーケや花束も贈ったほうがいいのか」「あなたは大統領の仕事をしたまでだけど、どうもありがとうございました」と涼しい顔で皮肉たっぷりに返し、「大統領より何枚も上手!」と称賛されている。

 未曾有の事態における強いリーダーシップが高く評価され、「大統領選に出馬してほしい」と熱望されているクオモ知事について、日本ではあまり知られていないその素顔を紹介しよう。

1:一族の経歴が華麗すぎる!

 4人の祖父母はいずれもイタリア生まれか、イタリア系であるクオモ知事。ニューヨークで生まれ育った父マリオは、法律を学んでいたニューヨークのセント・ジョーンズ大学で母マチルダと知り合い、結婚。弁護士事務所で働いた後、政治家へと転向し、ニューヨーク州務長官、副州知事、州知事を歴任し、地元ニューヨークに尽くしてきた人物でもある。

 クオモ知事が連日行っている記者会見では、母親を気遣う言葉を頻繁に口にし、「さすがママ大好きなイタリア系だ」と話題に。重症化しやすい70歳以上の高齢者を守るために作った法は、母の名前から「マチルダ法」とするほど。

 知事には3人の姉妹、13歳年下の弟がいる。長女マーガレットは放射線科医師で、母と共に財団を立ち上げてイタリア語教育促進に貢献。次女のマリアはエミー賞を獲得しているドキュメンタリー・プロデューサーで、ホームレスの権利のためシェルターを設立するなど活動家としても活躍している。ファッションデザイナーのケネス・コールの妻としても有名だ。

 三女マデリーンは弁護士で、弟のクリスは弁護士免許を取得後、ジャーナリストに。CNNのアンカーとして人気を博し、1997年には「People」誌の「最もセクシーな人」に選ばれた。ジョン・F・ケネディ・ジュニア急死後は、「ニューヨークの独身男性の中で、結婚相手として最も理想的な人」と呼ばれるようになった。

るるぶニューヨーク
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