【連載】“買い物狂い” の散財日記 第27回

10万円のエルメスか、3万円のキンロックか……「スカーフ」が欲しい買い物狂い、苦悩の末にメルカリで購入も、届いた商品に“まさか”の結末

2020/07/01 21:00
千葉N子(ライター)
【星作業中】買い物コラム27回の画像1
(C)千葉N子

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 「おしゃれな人はスカーフを使う」――またもやこんな記事を読み、「スカーフ、欲しいいいい!」と千葉N子は燃え上がりました。ぶっちゃけ、スカーフなんて今までの35年の人生で一度も使ったことがないし、似合うのかもわからない。けれど! おしゃれな人が「スカーフ」と言うからには、どうしてもスカーフを手に入れたいのです!

 スカーフといえば、王者・エルメスの「カレ」。やっぱ、エルメスかねぇと思いながら、エルメスのHPへと飛んだのですが、ヤツは目玉が飛び出るような価格でした。ものによっては10万円近いものもありました。スカーフに7~9万円ってあんた、正気かね。

 こういうときに頼りになるのがフリマアプリ。私は中古のスカーフを探しに、フリマアプリを開きました。出ている、出ている。大量のスカーフ!

 どうやらスカーフというアイテムは、お土産やプレゼントでもらうものの、うまく使いこなせず、たんすの肥やしになるという人が多いらしいです。「未使用に近い」という状態の商品も、とても多く出品されていました。しかも、値段は2~5万円とかなりお安い。だいたい1~2回、短時間の使用で、そのままタンスに眠っていたもの。悲しいのは、その1回でツレ(小さな穴が空き、そこから細く破けてしまう状態)ができてしまい、ガクンと値段を下げたというケースが多く見られたこと。

 たった1回使用しただけで、7万円のスカーフが傷ものになるなんて……。ジュエリーと違い、スカーフはほんとデリケートな商品なんだなあと学習しました。とはいえ、傷物になりやすいとわかっていても、ツレが何カ所もあるスカーフは買いたくないしね……。やっぱ新品で買うのが良さそうだなぁ。

 そんなわけで、時間があればエルメスのカレを見ていた私ですが、スカーフを見始めて1カ月がたった頃、ついに私の目の前に「超絶可愛いスカーフ」が現れました。

 そのスカーフは、「キンロック」というイタリア生まれのブランドのもの。色彩も美しく、遊び心のある模様が本当にわたしの好みドンピシャだったのです! しかも、価格は新品で3万円! 出せなくもない価格です! 「ひゃっほー!!」と叫びながら、商品をカートに入れようとした時でした。

 横に書いてある「SOLD OUT」の文字が目に入りました。私が見ていたのは、アメリカの高級百貨店チェーン「バーニーズニューヨーク」の日本公式オンラインストアだったのですが、キンロックのスカーフは基本的に1枚ずつしか仕入れないのか、軒並み「SOLD OUT」か「残り1点」。おいこら、もっとまじめに買い付けしろー!

 同じスカーフを求め、ほかのサイトも見たのですが、どこもSOLD OUT。そう言われると、なおさら欲しくなってくるものです。

 とりあえず、バーニーズニューヨークに「再入荷通知」を登録し、ほかのサイトに「このスカーフの再入荷はありますか?」と問い合わせてみました。すると、すぐに返事は返ってきたのですが、その返事はとても冷たいものでした。

「この商品の再入荷の予定はありません」

 ガーーーン!!!!!! そうか……、もうイタリアでは生産を終了しているのかもしれない……。悲しいけど、手に入れられないのね……。

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