【連載】“買い物狂い” の散財日記 第24回

メルカリで購入前に「写真検索」をすべき理由――買って後悔した、「トッズ」のバッグをめぐる戦い(前編)

2020/06/21 19:00
千葉N子(ライター)

【星作業中】買い物コラム24回の画像1

 
――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

 田舎者あるある。「買い物のほとんどが通販なのでよく失敗する」。

 そう、私はまさにコレ。しかも、「あはー、2,000円失敗しちゃったあ☆」ならまだあきらめもつきますが、私の場合、「あはー、40万円失敗しちゃったあ☆」なので、頭を抱えてうずくまるしかありません。読者の皆様に誤解を招かないようにお伝えしたいのですが、私はなにも「高額で買ったものをフリマアプリで半額で売る神様」になりたいわけじゃないんですよ。毎回、血反吐を吐きながら「こんちくしょー! カードの引き落としにお金が足りないから、半額でもいいから返してくれェ!」と投げ売りしているのです。そんな私なので、通販した商品がすぐに手元に届かず、20日も30日も待たされるようだと、その商品の形、重さ、大きさ、ほかの人のレビューなどをネットで繰り返し調べて、このギャンブルの勝敗を占うようになります。

 ついこの間、海外ファッション通販サイト・バイマで、トッズの「Dスタイリングバッグ」を購入しましたが(第11回参照)、商品はイタリアから輸入されるとのことで、到着するまで結構待つことになりました。その間、私は「トッズ」のDスタイリングバッグについて調べまくっていたのですが……。調査の結果、どうも私の購入した「スモール」というサイズは、サイズ展開の中では中くらいの位置。どちらかというと大きめだということがわかりました。その瞬間、騒然となったのは千葉N子の脳内デスク。

部長「おい、キミ! サイズ感はちゃんと確かめたのかね!?」

部下「は! スモールと書いてあったので、小さいものとばかり……」

部長「ばかもん! 私は、『モテる女はカバンが小さい』というコラムを読んで、小さいバッグを買いたまえとキミにお願いしたんじゃないか! 至急、サイズ感を調べなおしたまえッ!」

 もう部長はカンカンです(部下も私だけど)。トッズのDスタイリングは、「マイクロ」「ミニ」「スモール」「ミディアム」とサイズ展開されており、スモールは幅33cm、高さ19cm、マチ15cm。ミニは長さ28cm、マチ13cmくらいで、どう考えても、私が欲しかったサイズ感はミニ。私が読んだ「小さなバッグがモテる」の記事で紹介されていたバッグも、みんな25cm前後でした。……最悪だ。

 脳内で部長と部下が揉めに揉め、頭が白髪だらけになりそうなほど悩み、私はバイヤーさんに連絡をしてみることにしました。

「あの……私、スモールとミニのサイズ感を間違えていたみたいで……スモールの33cmというのはちょっと大きすぎると思うのです。あんしんプラスに入っているのですが、キャンセルは可能でしょうか?」

 バイマには「あんしんプラス」というオプションがあり、商品代金の1.47%を支払うことで、商品に初期不良があった際に交換品を手配してもらえる“初期不良補償制度”や、本物か怪しい時に無料で鑑定してもらえる“本物保証制度”など、いくつかのサービスがつきます。そのなかに、“返品保証制度”というものもあり、届いた商品のイメージが違い、もし気に入らなかった場合は、商品代金がポイントという形で付与されるようになっていると聞いていたのです。

 しかし、バイヤーさんからの答えは以下のモノでした。

「申し訳ないのですが、こちらのバッグは返品交換の対象商品ではありません。まだ商品がイタリアにあればキャンセル手続きができたのですが、すでに日本の税関手続きをしている途中です。ただ、イタリアへの返送料等をお支払していただければ、キャンセル手続きも可能です。その場合は2万3,000円になります」

 もともとバイマは一度購入するとキャンセルができないようになっているので、出品者さんは本当に優しい方でした。すべては己のせい……。そう、よく考えもせずに「スモールだから小さいんだい!」と思って購入した私が悪いのです。私は悩んだ末、やっぱり大きいバッグは使わないだろうな……と思い、2万3,000円を払うことにしました。

 くそお……(自分のせいだけど)2万3,000円も失ったからには、取り返してやるうううう! 私の中のギャンブラーの血が「このままじゃすまされねえ……」と騒ぎ始めました。2万3,000円をなんとかして取り戻したい。そうだ! フリマアプリで2万3,000円分お得に買い物すればいいんだ!

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