【管理栄養士が厳選「ズボラ飯」のススメ】

【牛丼チェーン】「吉野家×RIZAP」コラボメニューは「とても優れている」! 管理栄養士が太鼓判を押す2品

2020/05/01 21:00
川村郁子(管理栄養士)
【牛丼チェーン】「吉野家×RIZAP」コラボメニューは「とても優れている」! 管理栄養士が太鼓判を押す2品の画像1
キイロイトリさんによる写真ACからの写真

「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。

「吉野家×RIZAP」コラボメニューの“実力”を徹底調査!

 牛丼チェーン店「吉野家」が昨年5月に発売し、ネット上で話題になった「ライザップ牛サラダ」。スポーツジム・RIZAPとのコラボレーション商品で、好評につき、今年2月には「ライザップ牛サラダエビアボカド」も全国展開が始まっています。“高たんぱく質、低糖質”をうたう商品ですが、その実力はどれほどなのでしょうか? 管理栄養士の川村郁子先生に分析していただきました。

――まず「ライザップ牛サラダ」ですが、公式サイトには「『高たんぱく質、低糖質』のボリュームいっぱいのサラダです。定番の吉野家の牛肉だけでなく、鶏肉・ブロッコリー・半熟玉子とバランスよくたんぱく質を摂取できます」とあります。実際のところ、どうなのでしょうか?

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吉野家公式サイトより

川村郁子先生(以下、川村) 「ライザップ牛サラダ」は、牛肉のたんぱく質や鉄、豆の食物繊維やマグネシウム、ブロッコリーのビタミンCやβカロテン、キャベツのビタミンCやカリウム、鶏肉や卵でたんぱく質やビタミンB群などを摂取できます。不足しがちなビタミンやミネラル、たんぱく質を1品で摂取できるという点で、とても優れていますね。しかも、これだけの食品を500円(税別)で食べられるのもうれしいです。

 糖質も1食あたり17.2gとかなりセーブされているので、1日の糖質摂取量を調整したい人や、ダイエット中で糖質をカットしたい方などにもいいのではないかと思います。特に「高たんぱく質・低糖質食」を意識してダイエットしたい方の場合、たんぱく質をしっかり摂取しようとすると穀類をセーブすることになるので、どうしても食物繊維が不足しがちです。しかし「ライザップ牛サラダ」は、食物繊維が多く食べ応えのある豆類や野菜類が入っているので、コスパの高めのメニューといえるでしょう。

――「ライザップ牛サラダエビアボカド」には、メニュー名通りエビとアボカドがプラスされています。この2つはどのような栄養素があるのでしょうか?

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吉野家公式サイトより

川村 エビには「タウリン」というアミノ酸の一種が含まれていて、これが胆汁酸と結びつくことで、コレステロールを減らす働きがあると言われています。普段、揚げ物や脂肪の多い食事をしていてコレステロール値が気になる方にはうれしい食材ですね。

 あまり知られていないかもしれませんが、エビは高たんぱく質・低脂質なので、ダイエット中に食べるのにぴったりな食材なんです。アボカドからは、食物繊維やカリウム、抗酸化ビタミンの一つであるビタミンEが摂取できますよ。

意外と知らないブロッコリーの栄養素

――ところで、どちらの商品にもブロッコリーが入っているのが気になります。ネット上では「筋トレする人に人気の食材」といわれていますが、これはどういうことでしょうか……?

川村 ブロッコリーが筋トレをしている方に人気な理由の一つとしては、食物繊維やビタミンCを補える一方、炭水化物量は控えめなことが挙げられます。ゆでたブロッコリー100gの場合、食物繊維が4.3g、ビタミンCが55g、炭水化物は5.2gです。白米100gの炭水化物が37gなので、かなり少ないことがわかるのではないでしょうか。

 つまり、「栄養素が多く含まれているのに、食べやすい」のがブロッコリーなんです。「ブロッコリー100g」という量が、「葉野菜100g」と比べて、比較的食べやすい量に見えるのも、人気の理由かもしれません。ゴロっとした食感で食べ応えもあるので、ダイエットや筋トレをする人には魅力的でしょうね。

――ズボラな人にとっては、「ゆでるだけで食べられる」のも非常に魅力的です!

川村 コンビニやスーパーで、手軽に冷凍ブロッコリーが手に入りますしね。生のブロッコリーと比較すると、ゆでブロッコリーはビタミンCなど水溶性の栄養素が減ってしまうものの、問題なく栄養素を摂取できます。ストックとして置いてあると、簡単に栄養が補えて便利な食材だと思いますよ。ちなみに、ブロッコリーだけを解凍する際には、レンジ調理がおすすめです。ゆでる際も、長時間ゆですぎないように注意しましょう。
(文:佐藤真琴)

■川村郁子(かわむら・いくこ)
管理栄養士。中村学園大学栄養科学部栄養科学科卒業。九州の病院栄養士経験を経て独立。レストランのヘルシーメニュー監修、栄養専門学校講師、企業・大学での食育講演を行いながら、「コンビニや外食との上手な付き合い方」「15分で作れるかんたん栄養めし」の提案をしている。
インスタグラム:@shokuikuko/WEBサイト:「酒好きの食育」 https://shokuikuko.net/

最終更新:2020/05/01 21:00
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