熱心なファンほど許してはくれない

「イケメン声優」にキャスティング総入れ替えで大失敗!? ファンとスタッフから総スカン食らった人気アニメ

2020/04/22 11:00
サイゾーウーマン編集部
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写真ACより

 4月12日、人気アニメ『クレヨンしんちゃん』(テレビ朝日系)の主人公・野原しんのすけの父親・ひろし役で知られる声優の藤原啓治さんが、闘病中だったがんのため、55歳の若さで死去した。18日に放送された同番組では、番組の最後に藤原氏を追悼する文章と、しんのすけとひろしが手をつないで歩く映像、「しんのすけー!」という藤原氏の馴染み深いセリフが流れ、視聴者の涙を誘った。

 藤原さんは病気療養のため、2016年8月に一時休業。ひろし役は森川智之に変更され、17年6月の仕事再開後も、引き続き森川が声をあてている。このように、声優自身の体調不良や高齢化などにより、長年親しまれてきたキャラクターの声優が変更になることは少なくない。

「『ドラえもん』(同)『サザエさん』(フジテレビ系)などの長寿アニメがその例ですね。『ドラえもん』は2005年にメイン声優陣を総入れ替えして話題になりました。昭和世代の視聴者は、大山のぶ代が演じるドラえもんで育ったために、水田わさびが演じるドラえもんはすぐには受け入れられない様子でしたが、今では大山時代を知らない若者も増えてきています。『サザエさん』は半世紀以上も続いている番組ですから、声優の高齢化により交代することはやむを得ません。主要キャストである磯野家、フグ田家のキャストで変更されていない役は、加藤みどり演じるサザエさんと、貴家堂子演じるタラちゃんのみです」(声優業界関係者)

 ほかにも、アニメの中には「大人の事情」により、キャストが総入れ替えになる場合があるという。

「既存の作品に、より人気が出るようにと、新旧の人気声優を入れ替えるケースです。しかし、こうした策は、時に失敗することも多いんです。その代表例が『頭文字D』(フジテレビ系、KBS京都ほか)ですね」(同)

 1995年から「週刊ヤングマガジン」(講談社)で連載されていた本作は、車に乗り、峠道の公道を猛スピードで駆ける“走り屋”と呼ばれる若者たちの姿を描いた人気漫画。98年にテレビアニメ化され、ユーロビートが流れるバトルシーンが話題を呼んだ。

「しかし、14年に公開された三部作の新劇場版では、キャストが総入れ替えに。主人公の藤原拓海役は三木眞一郎から宮野真守に、また人気キャラクターの高橋兄弟は、兄・涼介役が子安武人から小野大輔に、弟・啓介役が関智一から中村悠一に変更されました。ベテラン声優からイケメン声優に入れ替わったのは、女性ファンを取り込もうとした狙いが見え見えなだけに、ファンの間で物議を醸したんです」(同)

 この露骨な交代劇は、ファンはもちろん、「スタッフサイドからも評判が悪かった」(同)ようで、結果として「失敗」に終わってしまっている。

「女性ウケを意識したあからさまなキャスティングは、『頭文字D』の人気を支えている男性ファンはもちろん、女性ファンからも総スカンを食らい、人気声優を揃えたものの、興行的には振るいませんでした。なお、オリジナルキャストの三木は、現在も作中で拓海が所有する“ハチロク”ことAE86型トヨタ・スプリンタートレノに乗っているほどの、大の車好きとして知られています。しかし、三木から役を引き継いだ宮野は映画出演当時、自動車運転免許を持っていなかったため、『車好き』で『イニD愛』が強い三木と比較されてしまうという残念な形となりました」

 不慮の事態により声優が交代になることは致し方ないが、できれば馴染み深い声を長く聞かせていただきたいものである。

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最終更新:2020/04/22 11:00
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