インタビュー

厄年は「気にしなくても構わない」!? 専門家に聞く、“語呂合わせ”の成り立ちと重要度

2020/03/05 16:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman
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beauty-boxさんによる写真ACからの写真

 日本史や世界史で年号を覚える際に役立つものといえば、今も昔も“語呂合わせ”だろう。記憶法としてだけでなく、受験や試合の前に「カツ(勝つ)丼」を食べて、“縁起担ぎ”をすることも。お菓子の「キットカット」は「きっと勝つ」という言葉に似ていることから、「受験に欠かせない“お守り”として受験生の心の支えになっています」と、公式サイトに書かれているほどだ。

 こうした良い語呂合わせ以外にも、「4」や「9」は「死」「苦」を連想させるため、ホテルや病院で「404号室」といった部屋番号を避ける場合がある。また、男性は42歳、女性は33歳とされる「本厄(厄年)」も、「死に」「散々」の語呂合わせだとされている。

 どうして日本はここまで、“語呂”に気を使うのだろうか? 文化の由来が“語呂合わせ”で、それ以上の根拠がないのであれば、忠実に守ったり、気にしすぎる必要もないのでは? そこで今回、語呂合わせの研究を続ける近畿大学総合社会学部教授・石井隆之氏に、その成り立ちや海外との違い、重要度について話を聞いた。

語呂合わせの文化は「漢字文化圏」特有のもの

――日本で「語呂合わせ」が行われるようになったのは、いつごろからですか?

石井隆之氏(以下、石井) そもそも語呂合わせには、「言葉遊び」「記憶方法」「主張」、そして「言霊」という四つの機能があります。「言葉遊び」として一般市民の間で盛んになったのは、江戸時代からですね。代表的な例といえば、「おせち料理」と「鏡餅」。おせち料理に黒豆や昆布巻きが入っているのは、「まめ(豆)に働く」「喜ぶ(昆布)」といった、縁起を担ぐ語呂合わせによるものです。また、鏡餅の上にはダイダイが乗っていますが、あれは「ダイダイ(代々)栄えますように」との願いが込められているから。ちょっと“おやじギャグ”みたいなノリで、面白いですよね。これが「言葉遊び」としての語呂合わせです。

 「記憶方法」は年号や電話番号を覚える時、また、何かを訴える「主張」のためにも、語呂合わせが用いられます。1980年代後半から90年代前半にかけて、「14106(愛してる)」などの“ポケベル用語”が大流行しましたよね。数字の「1」がアルファベットの「I」に似ているので「愛」、「10」は「ten」なので「て」と読ませて「愛してる」とメッセージを伝える。これが「主張」の語呂合わせの一例です。

 日本において最も重視されるのは、「言霊」の発想。先ほど挙げた「おせち料理」と「鏡餅」の例は、おめでたい言葉をモノに当てはめて縁起を担ぐ「言霊」の発想がベースにあり、そのうえで「言葉遊び」をしていることになります。また、男性は42(死に)歳、女性は33(散々)歳を厄年とするのも、「言霊」の発想と関係があります。

――おせちや厄年のように、語呂合わせから文化が生まれる例は、海外にもありますか?

石井 まず、「同じ発音の言葉に別の意味が入り込んでいる」という考え方は、漢字文化圏ならではのもの。「4(し)」や「9(く)」の縁起が悪いと言われるのは、「死」や「苦」の漢字に発音が重なるからですよね。よって、漢字を使わない西洋やイスラム圏には、語呂合わせから文化が生まれることはないです。

 一方で、海外にも日本と同じように、「忌み数」といって嫌われる数字はあります。例えば「13」は西洋で嫌われる数字ですが、これはイエス・キリストを裏切った弟子のユダが、「最後の晩餐」で13番目の席に着いたことや、13番目の弟子だったことに由来します。要するに、西洋では「文化やストーリーから悪い数字が生まれる」ということ。「悪い数字から文化が生まれる」漢字文化圏とは、真逆の発想です。

怒濤の厄年
兎にも角にも「気の持ちよう」!

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