[女性誌速攻レビュー]「ar」1月号

「ar」に橋本環奈登場! 「女子にモテる」発言に垣間見えた、“私は女の敵ではない”アピール

2020/01/04 19:00
島本有紀子(ライター)

怖すぎる32歳男性の「好きバレ」テク

 次に見ていくのは「ズルい女になってみる?」という企画。「ar」が推している“好きバレ”(好意を持っている異性に好きだと匂わせる)する服やメイク、言動などを紹介しています。最も気になったのが、「みんなやってる! 令和の好きバレ言動はコレ」のコーナーです。

 「男女100人に緊急アンケートしてわかった禁断のズルいテク」が公開されているのですが、その中にあった注目の回答がこちら。

「社内便で旅行のお土産と手紙を送った。(中略)親展の印つけるのを忘れて周りにも知られるところになってしまいました」(32歳・男性)

 32歳男性が、このような公私混同なやり方で好きバレとは、恐ろしくて震えます。ですがこの男性、「向こうがウケてくれて仕事以外でも話ができるようになりました」と前向きな報告もしています。仕事以外の会話ができない状態で、それをやったのか! という驚きとともに、相手の女性はウケてくれたのではなく、「コイツやべえ」と身の危険を感じ、あえて刺激を与えないように話を合わせてあげているだけなのでは……との疑惑も持ちました。

 同誌のアンケートには、たまにこういうおかしな回答が混じっているのでついつい読んでしまいますが、くれぐれも読者には32歳男性の行動はまねしないでほしいです。

ドライヤーで弁当を温める……?

 最後に見るのも、アンケートの回答がおかしい「全ての日本人に問う。ドライヤーってナニするもの?」です。

 ドライヤーでできる神ワザを、世のドライヤー通なる人々に「実際に聞いてみました」と掲げて紹介しているのですが、その回答は「冬はドライヤーで暖をとる、夏場は冷風で涼をとる」「お弁当が冷めてしまったとき、ドライヤーを当てて温める」「面倒なアイロンがけ、ドライヤーでささっと」「マスカラが乾燥して開かなくなったら当ててみて」などなど。確かに“あるある”ではあるものの、本来の役割ではない使い方が11項目も並んでいます。

 もっと、こんなふうに使えば寝ぐせが取れるとか、乾くのが早くなるとか……そういうことを詳しく知りたいと思って読むと拍子抜け。ですが、冬場にドライヤーの温風で暖を取っている自分がババ臭いと感じていた今日この頃、この行動って「ar」に書かれるほど公式なんだ……と妙な安心感は得られました。

島本有紀子(ライター)

島本有紀子(ライター)

女性ファッション誌ウォッチャー。ファッションページから読み物ページまでチェックし、その女性誌の特性や読者像を想像するのが趣味。サイゾーウーマンでは、「ar」(主婦と生活社)と「Domani」(小学館)レビューを担当していた。

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最終更新:2020/01/04 19:00
ar (アール) 2020年 01月号 [雑誌]
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