[女性誌速攻レビュー]「ar」1月号

「ar」に橋本環奈登場! 「女子にモテる」発言に垣間見えた、“私は女の敵ではない”アピール

2020/01/04 19:00
島本有紀子(ライター)
「ar」2020年1月号(主婦と生活社)

 1月号の「ar」(主婦と生活社)は「オンナ特集号」。表紙には上目遣いの橋本環奈のアップとともに、「オンナ爆上げで2020を迎える!」とのピンク色の文字が踊っています。

 ハシカンといえば、約半年前の5月号でも同誌の表紙を飾り、ロングインタビューを受けていました。再び表紙&巻頭インタビューに登場ということは、やはり彼女が表紙だと売れるということだと思いますが、「ar」読者を惹きつける魅力とは何なのか!? そこも含めて、早速、中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎橋本環奈はオンナを楽しむ天才!
◎ズルい女になってみる?
◎全ての日本人に問う。ドライヤーってナニするもの?

橋本環奈の奇妙なポジティブさの根源

 まず見ていくのは巻頭の特集&インタビュー「橋本環奈はオンナを楽しむ天才!」。前回登場時、5月号のインタビューでは、「人間が好き」「笑顔を忘れない」「何事も楽しむ」など、奇妙なほどのポジティブワードを連発していた彼女。今回もそれは変わらず、むしろ「誘われたら断らない」「嫌いな人はいない」等、エスカレートしているようです。

 多忙のあまり精神が疲弊し、ポジティブ押しつけ系の宗教や自己啓発にハマっているのか? という心配も一瞬頭をかすめました。が、こんなにもポジティブでいられるのは、やはり「恵まれている容姿(顔)」の恩恵が大きいのではないか……と、思わずにはいられません。

 「私は人見知りをしないので、人とすぐ距離感ゼロまでいけるんです」と語っていますが、その距離の詰め方で許されるのは橋本環奈だから。謎のポジティブは、“1000年に一人の美少女”ゆえにいろいろと許されてきたことによる天真爛漫さなのであって、これを一般読者がまねようとすると危険かもしれません。

 また、今回はもう一つ気になる発言が。「彼氏にしたい女ナンバーワンになる自信、あります(笑)」という“女子にモテる”アピールです。「女子高時代のあだ名は“みんなの彼氏”」「忙しい時期にたまに学校に行くと、何人かがお弁当作ってきてくれたりする」「後輩に告白された」とのこと。そういえば、吉岡里帆も「ar」10月号のインタビューで似た発言をしていました。「高校の卒業式の日に、年下の女の子から告白の手紙をもらった」と。

 「男子だけじゃなくて女子にもモテます!」とアピールすることで、暗に「私、モテるけど女の敵じゃないよ☆」と伝え、女子人気がさらに高まる――という循環に、橋本環奈も乗っているのかもしれません。「ar」読者は、吉岡里帆や橋本環奈といった“清く正しく美しい人類総モテ女”系に憧れる素直な面があるのでしょうか。

ar (アール) 2020年 01月号 [雑誌]
男子ウケより女子ウケが生き残る時代だから
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