ビリー・アイリッシュの過激MVが、「低年齢層ファンへの悪影響」と批判される

2019/12/10 16:38
堀川樹里(ライター)
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過激なのがいいというお年頃

 「2019年を代表する若手歌手」と称され、世界中から大注目されているビリー・アイリッシュ。まだ17歳と非常に若い彼女だが、3月に発売した兄フィネアスとの共作デビューアルバム『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』からシングルカットされた「bury a friend」「when the party’s over」が大ヒット。一年を通して高い人気を誇り、最終的に2019年度ビルボード・トップ・ニューアーティストを制し、トップアーティスト部門でも3位にランクイン。来年1月に開催されるグラミー賞にも最優秀アルバム賞など6部門でノミネートされており、複数の賞に輝くと予想されている。

 そんなビリーが初監督を務めた「xanny」のミュージックビデオ(以下、MV)が5日にリリースされたのだが、「顔に根性焼きされる」というショッキングな内容で、ネット上では厳しい批判が巻き起こっている。

 このMVは、ベンチに座って歌うビリーの顔に、複数の手が伸びてきて火のついたタバコを押し付け、グリグリするというもの。顔中に根性焼きのやけど痕をつけたビリーは、痛みと煙に顔をしかめ、不快な表情を浮かべるが、耐えながら最後まで熱唱する。

 米「MTV」のインタビューで、ビリーはこの曲について「吐き出した空気を吸い込むような、不快なサウンドにしたかった」「悲惨な状態だと思い浮かべられるような曲にしたかったの」と説明。MVに関しては「ビジュアルは私にとってとても重要なもの。独創的なビジョンを自由自在に表現できることを誇りに思う」というコメントを出している。

 しかし、ネット上では「思いついたアイデアをそのまま表現するのが、必ずしもいいとは限らない」といった批判が噴出。「自傷の引き金になりそう」「このMVを見て、タバコの火を顔に押し付ける子がたくさんいるだろうね」「YouTubeにアップするということは、小さい子どもたちも見るということ。その点を、きちんと考えてほしい」と、彼女に憧れる低年齢層ファンへの影響を懸念する意見が続出。「ビリーがダークな子というイメージで売ってるのは知ってるけど。誰か、この子に『有名人がどれだけの影響力を持っているのか』を教えてあげるべき」との辛烈な意見も飛び交っている。

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