海外遠征オタク談義【後編】

「一線越えたら即逮捕」「チケットで熱意が試される」!? 海外遠征で知っておきたい“オタク知識”

2019/12/27 21:00
佐藤真琴(編集・ライター)

日本とは違う、世界の知られざる“チケット事情”

――日本でも海外でも、オタ活に必要なものといえば、やっぱり“チケット”です。お二人は、どのように手配しているんですか?

しんいちさん サッカーの場合は、クラブチームから直接買うのが一番確実ですね。海外の試合であれば、オフィシャルツアーも組まれるはずなので、航空券・ホテル・試合のチケットがすべて一括で手配できるし、周りも日本人サポーターばかりなので、初心者にはオススメです。あとは国にもよるんですけど、オフィシャルツアーじゃないと入国できないパターンもあります。中東は特に大変で、入国するためのビザがなかなか下りないこともありますね。

 だけど、トーナメント戦の場合は、勝ち進んでみないと、どこで試合があるかわからないんですよ。トーナメントで当たった国によって、試合の開催国が変わったりするので。だからもう、先に「この日に日本とこの国が試合をやるハズだから、会場は多分ここになるだろう」とか予想して、航空券やホテルの情報を先に調べたり……。

――それってもはや“賭け”じゃないですか。

しんいちさん とはいえ海外試合の場合だと、チケットが完売しちゃうことって、そうそうないです。ワールドカップなんかはもちろん別ですが、よほどのビッグマッチじゃない限り、普通は売り切れないんですよ。もちろん海外まで行くんですから、なるべく事前に手配できるものは手配したほうが安心ですけど、会場に入るチケットだけなら、結構なんとかなっちゃうんじゃないかな? 海外出張のついでに現地でサッカー観戦、みたいなことをしている友達もいますよ。

――K-POPのチケット事情はどうですか?

カナコさん 韓国は今、“本人確認ブーム”の嵐が吹き荒れていて……。今回のミュージカルも結構、本人確認のルールが厳しいんです。昔は当日券でなんとかなることもあったんですけど、今は難しいですね。外国人がチケットを買う場合、パスポートの確認が必要ってこともあるし。そもそも、「外国人は買えません」っていうチケットもあります。韓国って住民登録番号(RNN)と携帯電話の番号などが全部ひもづいていて、外国人っていうだけですごく購入のハードルが上がるんですよね。

――今回のミュージカルのチケットは、どうやって手配したんですか?

カナコさん 外国人向けのグローバルサイトがあるので、そこで買いました。韓国って座席は“早い者勝ち”のものが多いので、チケットの発売日には、熱心なファンがネットカフェの高速回線を使って買ったりするんです(笑)。そういう点では、ある程度努力すればいい席を取れる可能性があるので、日本の抽選式よりは、熱意が試されてるかもしれませんね。

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