秋ドラマの折り返し地点

『おっさんずラブ』視聴者離れ加速、『同期のサクラ』右肩上がり! 業界人に聞いた10月ドラマ評

2019/11/25 08:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman
『同期のサクラ』(日本テレビ系)公式サイトより

 民放各局で放送中の10月期ドラマ。各作品が第5話の折り返し地点をすぎ、視聴率にも差が付きはじめているが、マスコミ関係者の注目を集めている作品が、高畑充希主演の『同期のサクラ』(日本テレビ系)だという。

「同ドラマは、“夢”を持ち大手ゼネコンに入社した“忖度知らず”の主人公・北野サクラ(高畑)と、4人の同期が過ごした2009~19年の“10年間”を、“1話につき1年”のペースで描いた作品になっています」(芸能ライター)

 初回平均視聴率8.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)からスタートし、第2~3話で9%台を推移した後、第4話で11.5%と“2ケタ”を突破。第5~6話は11%台にとどまっていたものの、11月20日放送の第7話では現時点での自己最高となる12.2%を獲得した。

「27日は同局で『ベストアーティスト2019』の放送があるため、第8話の放送は12月4日を予定しています。そんな中、ネット上からは『待ちきれない!』『早く続きを見せて!』との声が続出しており、人気脚本家・遊川和彦氏によるストーリー展開と、高畑の演技に『惹きつけられる』視聴者が多いようです」(テレビ局関係者)

 ネットユーザーの多くが、サクラの不器用ながらも一生懸命な姿に好感を持ち、行く末を見守っているようだが、第7話ではサクラが“夢”を断念せざるを得ない場面や、祖父・柊作(津嘉山正種)との“別れ”が訪れたため、「つらすぎる! サクラはこれからどうなるの?」「人生で一番泣いたかも。サクラの幸せな未来を見届けないと気が済まない」「やっぱり高畑はすごいわ。最後まで目が離せない」といったコメントが寄せられていた。

「このように良質な脚本、そして高畑の演技力が、視聴率に影響しているとみられます。すでに初回から4ポイント増となっていますが、最終回までに、まだまだ数字を伸ばすでしょう」(同)

 一方、田中圭主演の『おっさんずラブ-in the sky-』(テレビ朝日系)は、苦戦を強いられている。昨年4月期に放送した“連続ドラマ版”のシーズン1は、深夜ドラマながらも、ネット上で口コミが拡散されて大ブームとなり、初回2.9%だったものの、最終回で5.7%を獲得した。

「シーズン1では、不動産会社勤務の主人公・春田創一(田中)と上司の黒澤武蔵(吉田鋼太郎)、後輩の牧凌太(林遣都)を中心に恋愛模様が描かれ、今夏公開された『劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』も大ヒットを記録しました。一方シーズン2となった『おっさんずラブ‐in the sky-』は、物語の舞台が航空会社に変わり、役名こそ前作と同じですが、シーズン1の登場人物とは別人として描かれています。また、春田と恋愛ドラマを繰り広げるキャラクターに関しては、牧の続投はなく、成瀬竜(千葉雄大)や四宮要(戸次重幸)という新しい人物に入れ替わったことで、放送開始前から一部の同ドラマファンを中心に『牧くんを返せ!』『シーズン1の続編が見たかった。シーズン2はこれじゃない感がすごい』などブーイングが起こっていたんです」(テレビ誌ライター)

 それでも『おっさんずラブ-in the sky-』は、初回5.8%と深夜帯としては好スタート。前シーズンと同枠での放送ながら、最終回を上回る好成績を記録した。

「しかし、『一応、見てみる』という人が多かっただけなのか、その後は視聴者離れが加速。第2話は4.7%、第3話は3.5%と、毎話ごとに1ポイント以上減退するという右肩下がりの推移を見せています。テレ朝としてはブームを継続させたかったところでしょうが、キャストと設定変更が致命的だったようです」(同)

 ちなみに、第6話からは山崎育三郎の出演も新たに発表され、「春田とどういう関係を築くのか気になる」「これは期待しても良いのか……?」という反応もチラホラ。山崎の力で『おっさんずラブ』ブームを盛り返すことはできるのだろうか。

最終更新:2019/11/25 08:37
ドラマ「同期のサクラ」オリジナル・サウンドトラック
『同期のサクラ』は主題歌が良い
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