【連載】ママ友グループLINEから

「保育士が1年で5人退職」「子どもが情緒不安定に」ママ友LINEを騒がせた、保育園の一大事

2019/11/09 19:00
池守りぜね

二度目の保活、ポータルサイト情報に翻弄される日々

 都内で2歳になる男児を育児中の満里奈さん(仮名)は、子どもを「家庭的保育事業」と呼ばれる、「保育者一人につき子どもが3人まで」という小規模な保育所に預けている。3歳の誕生日を迎える年には退園しなければならないため、現在は二度目の保活中だという。

「0歳児の時には、希望した園に入れなかったのですが、小規模保育所に空きが出て繰り上げで入園できました。『とりあえず、2歳になったらまた探せばいいや……』と思っていたのですが、小規模保育所の保育者の方がすごく面倒見がよかったので、大型保育園に預けるのが怖くなってきているんです」

 同じように小規模保育所に通っているママ友や、認証から認可保育園への転園を希望しているママ友と、チャットで「満2歳児向けの保活情報」を交換しているそうだ。

「ママ友から、東京都が提供している子育て施設のポータルサイト『こぽる』を教えてもらいました。そこで保育園情報の詳細を見られるのですが、保育士や嘱託医などの平均勤続年数も閲覧できるんです。例えば『保育士:5年』と記入されている園もあれば、『主任保育士』なのに平均勤続年数が『1年』だったり、はたまたまったくの空欄だったりと、かなりバラバラ……。『勤続年数が空欄の園には希望を出さない!』というママ友もいるので、どこの園にしようか迷っています」

 事前に、園の見学を受け入れている施設もあるが、保育士の勤続年数や「入れ替わりが激しいかどうか」はわからない。このような情報開示は、選ぶ側の保護者にとって、「安心して子どもを預けることができる園なのかどうか」の参考になると言える。

「保育園の前を通ると、保育士を募集しているかどうか確認するようになりました。いつも募集中の園だと、せっかく入園させても、すぐに先生が変わるのかなと気になりますね。それをママ友とチャットで情報交換するようにしています」

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