【アラサー一人暮らし、理想の賃貸物件を探す】

【アラサー一人暮らし、理想の賃貸物件を探す】「事故物件」のリスクが伴う意外な条件って何!?

2019/09/27 21:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

「内見」は最低2回! 時間・曜日を変えて行くべし! 「防犯のプロ」評価 ★★☆☆☆

 この物件で最も気になるのが、「定期借家」という点です。定期借家は、契約期間が満了すると、基本的には更新できずに契約が終了となります。貸主と借主が合意すれば再契約できますが、必ずしも再契約できるとは限らないため、一つの物件に長く住みたい人にとっては、不向きな物件です。一方で、「長く暮らせない」という理由で借り手がつかないことも多いため、家賃が安く、入居審査が甘い傾向にあります。転勤などで短期間しか住まない人や、収入が少ないため入居審査がなかなか通らない人には、決して悪い条件ではありません。

 ただし、防犯面から見ると、定期借家は住民の入れ替わりが激しいと考えられる上に、家賃が安く入居審査が甘いとなると、住民の質がよくない可能性があります。また、中にはいわゆる“事故物件”を貸し出す際に、事故直後だけ安い家賃にし、それ以降は高い家賃にするために、定期借家を用いるケースも。これらのリスクがあることを踏まえ、自分が住むのに不都合がないか、しっかりと考えてから決めてください。

 内見では、内装や設備等はしっかり確認すると思いますが、防犯的には建物とその周辺も意識してほしいです。例えば、玄関の周辺に人が身を潜める場所や死角がないか、バルコニーの近くに足場になるような塀や建物はないか、窓が道路や近隣の建物から丸見えにならないかなど、部屋の外からもチェックしてください。また、廊下やエントランス、ポストやゴミ集積所などの建物周辺に物が置きっぱなしになっていたり、散らかっていたりするところは、管理が行き届いていなかったり、住民の質が悪い可能性が高いです。近隣トラブルに巻き込まれることもあるので、避けた方が安心です。

 なお内見は、可能であれば、曜日や時間帯を変えて2回以上してほしいところです。平日と休日・朝と夜で、物件の雰囲気が大きく変わることがあります。物件だけでなく、その周辺も自分の足と目で確認するのをオススメします。物件情報に「最寄駅から徒歩5分」と書かれていたとしても、実際に歩いてみると、横断歩道や踏切があって10分近くかかる……なんてこともありますからね。

 「内見時に足音がした」とのことですが、防音性が高いと言われる鉄筋コンクリートの物件でも、生活音をゼロにすることはできません。ただ、明らかに気になる大きさの音を感じたのであれば、生活していて不快になる可能性が高いので、選ばない方が安心かと思います。

■「防犯のプロ」河野真希(かわの・まき)
一人暮らしアドバイザー。自らの一人暮らし体験を元に取材や研究を重ね、2001年からWebを中心に各種メディアで暮らしに関する情報を発信。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な、自分らしい暮らしづくりを応援している。また、2016年4月より『料理教室つづくらす食堂』を主宰している。

ボクんち事故物件
こんなの素人にはわからないよ~!