[コラム]K-POPタテ・ヨコ・ナナメ斬り

PENTAGON、SHINEEなど“本家”越えの良曲を紹介! K-POPとニュージャックスウィングの意外な関係

2019/09/03 19:00
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NJS創始者とK-POPの関係

 先述したように、日本ではアメリカでの流行とほぼ並行してNJS曲がリリースされますが、韓国でも92年にソテジワアイドゥルがNJS曲をリリースします。

■서태지와 아이들(Seotaiji and Boys) – 난 알아요(I Know)(1992年)

■듀스(DEUX) – 나를 돌아봐(Turn around and look at me)(1993年)

 次の年の93年にはヒップホップデュオDEUX(デュース)がデビューしNJS曲で音楽番組に出演したりもします。

■BTOB – WOW(2012年)

 今現在も活動しているK-Popアイドルと呼べるグループでは、2012年リリースのBTOBの「WOW」がNJS曲としては初めでしょうか。
なんと一番最初に挙げたPENTAGONと同じCube Entertainment所属です。

■Rania – Dr.Feel Good(2013年)

 そして次の年、13年にはNJS創始者のTeddy RileyがRaniaをプロデュースします。その後Teddy Rileyは少女時代、f(x)、SHINee、Super Junior、EXOなどSMのアーティストを中心にたくさんK-Pop楽曲を手掛けます。ちなみにどうでも良い情報ですがこのMVはダンスが過激すぎて放送禁止になったそうです……。

 その後、2016年には유성은(U Sung Eun)の「질투」やSHINeeの「1 of 1」を皮切りに、K-PopでもNJS曲が増えていきます。同年11月にリリースされたBruno marsの『24K Magic』というアルバムに収録されている「Finesse」は、その後Cardi Bを客演に迎えたRemixで大ヒットしますが、このアルバムを先取りするように「1 of 1」がリリース(同年10月6日)されたのも面白い事実です。

近年のK-POPにおけるNSJ

 最後に、ここ2〜3年でリリースされたK-PopのNJSで私のお気に入りを貼って終わります。NJSはどうしても、トラックの音色が似たようなものになりがちなので、ボーカル・ラップの声色とメロディラインがとても重要になってくると個人的には思います。

■이달의 소녀/희진, 현진 (LOONA/HeeJin, HyunJin) – I’ll Be There

■JBJ – 오늘부터

■VERIVERY – Super Special

<落選したけど……紹介したい1曲>
■디원스(D1CE) – 놀라워(Amazing)

 D1CE Entertainment(旧Happyface Entertainment)から8月1日にデビューした5人組ボーイズグループ・D1CE(ディウォンス)のアルバム曲「놀라워(ノラウォ)」、軽快なディスコファンクです。『Produce101 season2』や『Mixnine』、『少年24』など全員がサバイバル番組経験者で、ラッパーのウジニョンは『Mixnine』で1位にもなり、最近はラップサバイバル番組『Show me the money8』にも出演し初戦突破を果たしたりと、実力のあるグループです。とにかくアルバムが良いのでアルバム単位で是非お聞き下さい。

<近況>
7月・8月は珍しく飛行機に乗らず節約!と思ったら結局普段韓国に行くよりもお金を出して新幹線に乗って大阪までWe in the zoneを見に行ってしまいました。今月は月末にKCONタイに行きます。

e_e_li_c_a
1987年生まれ。18歳からDJを始めヒップホップ、ソウル、 ファンク、ジャズ、中東音楽、 タイポップスなどさまざまなジャンルを経て現在K-POPをかけるクラブイベント「Todak Todak」を主催。楽曲的な面白さとアイドルとしての魅力の双方からK-POPを紹介して人気を集める。

Twitter @e_e_li_c_a TodakTodak 
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最終更新:2020/10/02 14:50
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