高橋ユキ【悪女の履歴書】

【品川同性愛者殺人事件・後編】男への依存と「11の偽名」――嘘で飾り続けた女の欲望

 胸や腹などを18カ所刺され、死後1カ月が経過してから自宅で発見された鈴木友幸(ゆうこ・当時39)さん。マンションで一緒に暮らしていたのは、かつて新宿2丁目でバーを経営し、行く先々でピンクのドンペリを開けて飲み歩く、華やかな生活を送っていた女だった。「魔女」「帽子の志麻」と2丁目で呼ばれていた、前田優香(事件発生当時41)と鈴木さんは恋人関係にあった。

(前編はこちら)

「バーをやってる」「新宿に店を出させる」恋人の前で飾り続けた嘘

「あんた、武蔵小山なんかで店をやってるのもったいないわ。私が新宿に店を出させてあげる」

 武蔵小山のスナックでもドンペリを開け、ブランド物の服に身を包み続けていた優香は、しかも鈴木さんにこのような甘言まで弄していた。「新宿でバーを経営している」こんなことも得意げに語っていたという。鈴木さんは優香の嘘を信じ切っていた。だが店のパートナーはもちろん、鈴木さんの母親も店の客たちも、優香を嫌い、鈴木さんは店の経営から手を引くことになる。だが、優香が店を出してくれる、彼女はそう信じていた。

「朝も昼も夜も、毎日優香のことばかり考えてる。早く会いたいな」
「この青い空の下に優香がいるんだね。昼も夜も優香のことを考えてるよ。もう気が狂いそうだ。早く繋がりたいね」

 こんなメールを優香にいつも送っていたという。だが、この頃、優香が金を得るには、デリヘルで稼ぐか、愛人に会う必要があった。鈴木さんが店を辞めてしまったことで生活費が入らなくなってしまったが、一緒に暮らしている今、定期的に出勤することは難しい。「友人に会う」と嘘をつき、愛人の元へ通っては肉体関係と引き換えに金を得ていた。だが事件が起きる。鈴木さんに性病がうつってしまったのだ。

「おれ、お前以外の女とはセックスしてないんだから、お前にうつされたに決まってんだよ。どこからもらってきたこんな病気。こっそり男とやってたのか」

 こう詰め寄った鈴木さんは、もともと束縛体質だったが、さらに優香を束縛するようになる。愛人に会うことがかなわなくなった優香は、たちまち窮し、今度は鈴木さんの預金をこっそり引き出すようになった。だが、これも鈴木さんにバレてしまう。不信感を持たれながらも、金を得るあてもない優香は、鈴木さんの預金を引き出し続け、事件の直前、とうとう鈴木さんの預金が底をつく。

 そして2005年3月1日、事件は起こった。

新宿二丁目
自分に最後まで嘘をつき続けたんだね

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