女のための有名人深読み週報

坂上忍、32年前の「工藤夕貴との確執」暴露――「オトコの方がしつこい」言説を考える

2019/07/11 21:20
仁科友里
ご活躍のようで……

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます

<今回の有名人>
「オトコなのに、意外にしつこい」工藤夕貴
『ダウンタウンなう』(フジテレビ系、7月5日)

 ミュージシャン・崎谷健次郎に27年にも及ぶストーカー行為をしていた女が、ストーカー規制法違反容疑で逮捕された。「27年」という年月を費やしてのストーキングに驚いた人も多かっただろうが、知人の探偵が「オンナのストーカーは、ともかくしつこい」と言っていたのを思い出した。

 オトコのストーカーは、気持ちがだんだん高ぶると、「会いに行く」などの直接的な行為に出やすい一方、オンナのストーカーはそういった「実力行使」はせずに、メールや電話など、力を使わない、電子機器によるストーキングを行う傾向があるそうだ。手軽にできるからかどうかはわからないが、その分、ストーキングは長期化する傾向がみられると言っていた。

 例えば、高校生の子どもを持つ主婦から、長く続く嫌がらせの犯人を調べてほしいという依頼があり、探偵が調べてみるとたら、犯人は子どもの幼稚園のママ友だったそうだ。単純計算で、ストーカー女は12年の歳月をストーキングに費やしたことになるので、確かに「しつこい」と言えるだろう(※あくまでこの話は、私の知人の話であり、場合によっては探偵が対応できないこともある。ストーキングと感じる行為にあったら、すぐに警察など専門家に相談し、判断を仰ぐことをお勧めします)。  

 こう考えると、「オンナはしつこい」というのは正しいような気もするが、場合によってはオトコの方がしつこくなることもあるのではないだろうか。

 7月5日放送の『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)に女優・工藤夕貴が出演した。冒頭から、同番組レギュラーの坂上忍は、工藤に対する嫌悪感を隠さない。坂上が出演する番組を見ていると、坂上は出演者の女性を「ちゃん」か「さん」付けしていることに気づくが、工藤に関しては「夕貴」と呼び捨て。「台本に名前があると、共演を避けてきた」と言っており、実際にずっと共演していなかったそうだから、番組を盛り上げるためでなく、本当に「嫌い」と見ることができるのではないだろうか。

 そこまで、工藤を嫌う理由を、坂上はこう説明した。

 今から32年前、あたち充原作の『タッチ』(小学館)の舞台版で共演した坂上と工藤。坂上はハタチではあったが、子役出身なので芸歴17年のベテラン。対する工藤は16歳のアイドル。その工藤が坂上の楽屋にやってきて、「あそこの芝居こうやってください」と、坂上に「ダメ出し」してきたそうだ。後輩に指図される筋合いはないと立腹した坂上だが、関係性を悪くしてはいけないと、今度は工藤の楽屋を訪れて「こうやってみたら、どう?」と提案したものの、工藤は「あっ、でもそれは、それをやっちゃうとこうなっちゃうんで、そうじゃない方がいいと思います」と譲歩するそぶりを見せなかったという。ダウンタウン・浜田雅功が「(悪いのは)お前(工藤)や」、松本人志が「ダメだよ、夕貴。そういうところが」と指摘していたところを見ると、芸能界では先輩の意見を聞かないのは、ダメなことなのだろう。

 工藤は「(坂上は)大人なんだから、ちょっと大目に見られなかったの?」「先輩なんで、逆に『そういうのは言っちゃうと損だよ』と教えてくれるとか」といった具合に、理由をつけて坂上に謝罪しようとしない。最後には「オトコなのに、意外にしつこい」と坂上が粘着質であるかのような発言をしていた。

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