ヤクザなしには“興行”なんてできないんだし

「霜降り明星とか第7世代が」闇営業NGでも公式営業に呼ばれない……中堅芸人の寄る辺なさ

2019/07/19 12:30
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman
『吉本新喜劇60周年公式スペシャルブック~誰でもわかる、あほほど笑える100ページ』(光文社)

 連日、メディアを賑わせている吉本芸人たちによる振り込め詐欺グループへの「闇営業問題」。

 雨上がり決死隊・宮迫博之、ロンドンブーツ1号2号・田村亮など吉本芸人だけにとどまらず、ワタナベエンターテインメント所属のお笑いコンビ、ザブングル(松尾陽介、加藤歩)の2人も、カラテカ・入江慎也氏の仲介による闇営業に参加していたとして、8月末まで期限付きの謹慎処分となった。謹慎期間中については「ボランティア先を見つけて活動する等の社会貢献」をするとし、すでに熊本県の介護施設で行うと発表されている。

 また、6月27日には吉本所属のお笑いコンビ、スリムクラブ(真栄田賢・内間政成)と、2700(ツネ・八十島)が暴力団幹部が出席するパーティに参加し、報酬を受け取ったことが明らかになり、無期限の謹慎処分となった。

 こうした事態を受け、吉本興業は同日、社内コンプライアンスの遵守をあらためて徹底していく方針の「決意表明」を文書にて発表。吉本興業ホールディングスの大崎洋会長以下、グループの全役員、全社員、全所属タレントの連名によるもので、「あらゆる反社会的勢力との関係は一切有しておらず、今後も一切の関わりをもたないことを固く誓約・宣言いたします」などと綴っている。

「一連の騒動で議論を呼んだのが、反社会的勢力との会合だと事前に気づいていたのかという点、そして報酬の有無だった。当初『報酬は受け取っていない』としていた宮迫は、後にこれを撤回。また、宮迫以外の芸人11人も金銭を受け取っていたことが判明しました。吉本側は、忘年会が5年前のことで『記憶があいまいだった』と言い訳しています」(芸能ライター)

 彼らが受け取った金額に関しては、その内訳が明らかになっているが、闇営業のギャラ自体については、数十万円から数百万円まで、さまざな臆測が飛び交っている。具体的に、闇営業のギャラ感覚はどのようなものなのだろうか。

 コンビで活躍するとある中堅芸人Y氏は「そもそも大きな事務所に所属している芸人ほど闇営業をしている」と語る。

「吉本くらいの大所帯となると、全ての芸人の行動を把握することは不可能。そんな中、芸人が知り合いづてに結婚式や企業の宴会に参加して、“お車代”として数万円もらったら、それだけで、みなさんが考えている闇営業に該当してしまう。芸人個人のプライベート関係を掌握しない限り、そうした闇営業は撲滅できないし、闇営業そのものは何も珍しいことではないです。いわゆる“取っ払い”は税務処理の問題をはらんでいますが、今回の入江さんたちの件でいえば、仲介したのが詐欺グループだったという点が、とにかく大きかったと思います」

 Y氏によれば、「個人のつてで行う闇営業は事実上、黙認」というのが大手事務所の基本だという。その上で、「闇営業は必要悪」だと断言する。

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