角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第184回

登戸殺傷事件で、私立小に通う娘に改めて注意したこと

2019/06/01 17:00
角川慶子

登戸殺傷事件で保護者として感じた危機

 私立小といえば、先日川崎市のカリタス小学校のスクールバス乗り場に通り魔が出て、大きな事件を起こしました。ちょうど私は園児たちと畑へ行く準備をしている時、出張へ行っている婿から電話があり、事件を知りました。事件現場の最寄である小田急線登戸駅は、娘が遅刻しそうな時に乗り換えで使う駅で、婿は「娘がいるかも」と電話をしてきました。その日、娘は定刻に家を出られていたので、いつも通りのルートで登校したのですが、状況によっては遭遇する可能性があったと思います。

 娘の通う私立校では「ALSOK教室」といって、警備会社から誘拐の手口についてのお話が年1回くらいの周期であります。しかし、誘拐についての話ばかりなので、不審者対策や、襲われそうになった時は体のどこを守ればいいのかなど、教えてほしいと思います。私自身この事件が大きなショックで、体調にも影響が出ているのですが、娘は全く気にせず、元気に登校していきました。

 ちなみに娘の学校の小学部ではこの事件の当日対応として、登戸駅がマスコミで混雑をしているので、登戸駅を使う生徒に教員が付き添い下校、バス利用者(学校最寄り停留所)にも教員が付き添い下校となりました。娘は中学部なので(とはいっても亡くなった女の子と同学年。一般の小学5年から中学部になる学校のため)、登戸駅利用者へ学校から電話があり、「心配であれば保護者がお迎えにきてください」という感じでした。

 娘には、私立小学生は人から見ると、幸せそうに映り、妬まれる可能性もあるので、気をつけなさいといいました。登下校は目立つ行動を避け、大きな声で話すことや、人に不快感を与えることは絶対にしないことを約束させました。iPhoneを出して「Hey Siri」と声に出している姿は、他人の目には生意気に映るのではと心配しています。

 最後に、事件のご遺族に、心からお悔やみ申し上げます。

角川慶子(かどかわ・けいこ)

1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月に認可外保育園「駒沢の森こども園」、16年4月からは派遣ベビーシッター「森のナーサリー」、17年4月に認可外保育園「衾の森こども園」をオープンさせる。家庭では11歳の愛娘の子育てに奮闘中。

最終更新:2019/06/01 17:00
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