“中学受験”に見る親と子の姿

第一志望校を横取りされる――! 中学受験生の母が語る、「娘の友達」への黒い感情と後悔

2019/05/25 19:00
鳥居りんこ

黒い感情を娘にぶつけてしまった

 そして、この春、結果が出た。萌ちゃんは見事、初志貫徹でU学園に合格。そして葵ちゃんは結局、帰国枠入試で別の学校を受験して早くに合格を決めたため、受験生活からはいち早くリタイアしていた。

 典子さんはこう述懐する。

「葵ちゃんの登場で、萌の成績が下がったような気がして、とにかく葵ちゃん親子が気に入らなかったんです。でも、それを葵ちゃん親子にぶつけることができなくて、その黒い感情を、よりによって萌にぶつける形になって、これは本当に反省しています。でも『雨降って、地固まる』じゃないですが、このことで私たち親子の絆はすごく強まったと思っています。この間萌に『あの時、ママとすっごく仲良しになれた気がした! きっとこれからも一生、仲良しだね?』って言ってもらえて、素直にうれしかったですね」

 結局、子育ての最中、災いを転じて福にできるかどうかは、“子どもの目線に立った”親の力にかかっているということなのかもしれない。
(鳥居りんこ)

最終更新:2019/08/14 18:14
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「娘は別の人間」だと、わかってない人も多いよね
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