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東出昌大は辛辣批判を受け止め“棒演技”自覚「画面ぶち割りたくなるくらい芝居下手」

2019/05/20 20:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

 今月17日から公開された映画『コンフィデンスマンJP ロマンス編』に出演する東出昌大。19日には本映画で共演した小手伸也と、脚本を務めた古沢良太と共に『ボクらの時代』(フジテレビ系)に出演し、役者としてデビューしたての頃の思い出を語った。

 東出昌大が役者デビューしたのは2012年で、23歳のときであった。それまでの主な仕事はモデルであり、役者としての勉強をしたことがないまま映画『桐島、部活やめるってよ』で重要人物の役に抜擢。映画を観るのが好きだったことや、演技に関する持論を持っていたことなどから、俳優業も「僕は出来る」と思っていたという。

 その調子で2~3年やっていたというが、ネット上の「なんでこいつ、テレビ出てんだ」「画面ぶち割りたくなるくらい芝居下手」といった感想をみて「うわー!」と衝撃を受け、成長するきっかけになったという。

 また、「とにかく台本を読んでいればよかったし、声に出して100回読んでいればよかった。<セリフが入る>という状態がよく分からないまま現場に行って」「そういうのが最初続いたので、(現場では)パニックになりました」と、当時の苦い思い出も明かした。

“デクノ棒”という愛称までついた東出昌大
 東出が俳優業を始めた当初、ネット上では彼の演技に対して「下手」「棒演技」というバッシングが多く展開されていた。東出が189センチメートルと高身長なことから“デクノ棒”という愛称で呼ぶネット民まで少なからず発生したほどだ。しかし、様々な役を演じる中で、東出への辛辣な酷評は少なくなっていった。

 ひとつのきっかけは、2017年に放送されたドラマ『あなたのことはそれほど』(TBS系)で演じた、妻の不倫を知り静かに怒り狂う夫の役だった。その演技があまりに「怖すぎる」と話題になり、「冬彦さんの再来」と賞賛された。2018年の主演映画『寝ても覚めても』では一人二役を演じ、「第40回ヨコハマ映画祭」主演男優賞を受賞している。典型的なイケメン役ではない、癖のある役で開花したと言えるだろう。“棒”と叩かれた演じ方も、今では味だ。

 一方、演技派として活躍する阿部寛も、かつて「ヘタクソ」「棒演技」と酷評されていた時期がある。

阿部寛「完全に棒読みです」
 昨年10月の『A-Studio』(TBS系)にゲスト出演した阿部寛は、俳優デビュー作である映画『はいからさんが通る』の撮影秘話を語った。モデルとして活動しており、それまで芝居経験がなかった阿部は、当時の演技を「何言っているか分からない」「完全に棒読みです」と振り返り懺悔。阿部の言うとおり、『はいからさんが通る』での彼の演技は今では想像できないほど「大根」であり、ネット上でも“黒歴史”として語り継がれている。

 数年は役者として鳴かず飛ばずの日々が続いたというが、1993年の舞台『熱海殺人事件~モンテカルロイリュージョン~』への出演が転機となった。それまでは“かっこいい”役しか引き受けてこなかったという阿部だったが、舞台で演じたのは「棒高跳びを過去にやっていたバイセクシャルの部長刑事役」。これをきっかけに様々な役を演じてみたいと思うようになったそうで、偏屈な男から熱血的な技術者、古代ローマ人役まで幅広い役柄を演じ、すっかり人気者となった。

 さて、『コンフィデンスマンJP』では、お人好しで小心者の青年「ボクちゃん」を演じ、「情けなくて可愛い」「はまり役」と好評の東出昌大。ひょっとしたら“第二の阿部寛”となるのだろうか。

最終更新:2019/05/20 20:00
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