外資系戦略コンサルタント・CuteStrategy氏寄稿

1回1,000円で担当とハグ……男性地下アイドルが“過剰な”ファンサービスを続ける本当の理由

実は正しい? “ファンサービス”だけを売るビジネスモデル

BOYS AND MENオフィシャルブログより

 男性地下アイドルが収益の柱としているのは、ジャニーズアイドルが絶対にやらない、“チェキ券”などを用いた接触サービスの提供だ。このような手法は、大手芸能事務所の男性アイドルと争わない代わりに、同じような地下男性アイドルと対抗することになる。数多のグループが存在する激しい競争環境の中にあっては、音楽の質やパフォーマンス、ビジュアル的な面ではなく、「いかにファンが満足するサービスを提供するか」が重要になってくる。その結果、冒頭で述べたような、ハグ・指越しのキスなどの、過激なファンサービスが生まれることになるわけだ。

 ファンの多くは、メンバーからのファンサービスを受けるため、1,000円~3,000円の“チェキ券”を購入している。このチェキ券を買えば買うだけ、長い時間お目当てのメンバーと会話やふれあいが楽しめるという仕組みだ。実はこのやり方、ビジネスモデルとしては非常に効率がいい。その理由としては、CDやグッズを販売すると原価が掛かり、さらに在庫を抱えるため、小規模な市場ではリスクが大きい。しかし、モノを売らずにサービスだけを売るとなれば、会場とメンバーのスケジュールだけ押さえておけばよいため、もっとも素早く、かつ高い利益を生む販売方法と言える。

男性地下アイドルが陥る2つのジレンマ

 しかし、このような“高利益率”の身体的な接触サービスが収益の柱となる場合、男性地下アイドルは2つのジレンマに陥ると推測される。1つは、人気の獲得とファンのサービスの満足度が反比例してしまうことである。接触サービスはデジタル情報のようにコピーできないため、必ず物理的・時間的な制約が生じる。つまり、人気が出てファンが増えれば増えるほど、そのサービスはより簡易に、より短時間になるため、今までのファンサービスに満足していた既存ファンの満足度が下がり、結果的にファン離れを起こす可能性が高まるのだ。

 そしてもう1つは、利益率低下のジレンマである。先ほど述べた通り、高利益率の身体的な接触サービスを提供するには、物理的・時間的な制約がある。ならば、収益の柱を「接触サービス」から「ライブ活動のチケット収入」「CD・DVD・写真集等の販売」などにシフトしていけばいいと思われるが、そのためにはまず制作費用が必要となり、同時に在庫を抱えるリスクも生まれるため、必然的に利益率は下がってしまう。利益率が下がれば、メンバーやスタッフへ支払われるギャラが減り、最悪の場合、グループが存続できなくなるかもしれない。

 そのため、利益の減少を招くアクションに躊躇し、より大勢のファンを獲得する行動に移りづらくなってしまう。これら2つのジレンマを抱えてしまうと、中~大規模ライブ会場に達する人気の獲得が難しくなり、“地下”でしか活動できない男性アイドルが増える。その結果、さらなる過剰な接触サービスにつながっていくのだ。

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