ドラマレビュー

『集団左遷!!』等身大の“おじさん”を演じるようになった、俳優・福山雅治の成長

『集団左遷!!』(TBS系)公式サイトより

 『集団左遷!!』(TBS系)は不思議なドラマだ。放送枠は『下町ロケット』等のおじさん向け企業ドラマを放送していることに定評がある「日曜劇場」だけに、始まる前は硬派な大人向け作品になるかと思っていたが、どうも思っていたものと違う。

 物語は、銀行員の片岡洋(福山雅治)が蒲田支店長に就任するところからはじまる。出世に喜ぶ片岡だったが、蒲田支店は経営の合理化のため廃店となることが決まっていた。半年間で100億円のノルマを果たさば廃店を免れるというが、何もしなくていい、廃店後の立場は保証する、と釘を刺される片岡。悩んだ末に片岡は本部に反発し、部下たちと共にノルマ達成に挑む。

 展開自体は「日曜劇場」定番である“おじさんたちの逆転劇”で、脇を固める香川照之や三上博史の演技はシリアスだ。しかし、主演・福山の演技はオーバーアクションでドタバタしているため、他俳優との落差が生まれてコメディのようにも見える。「演技のミスマッチ」と受け取る人も多いようだが、シリアスとコミカルのギャップが新鮮で、個人的には毎週楽しみにしている。

 何より、福山が“ヒーロー”ではない等身大の男を演じたことに驚いた。だが同時に「やっと福山も、こういう役を演じるようになったのか」と感慨深くも感じる。

俳優としてのエゴの薄さ

 福山は現在50歳。高校卒業後、5カ月間だけ会社勤務した後、上京し「アミューズ・10ムービーズオーディション」に合格してアミューズに所属。19歳の時に映画『ほんの5g』(1988年)で俳優デビューした。その後、『あしたがあるから』(TBS系、1991年)等のドラマに出演する一方、ミュージシャンとして大活躍する。

 筆者が福山を知ったのはラジオ番組『オールナイトニッポン』だった。ラジオの福山は、エッチな話も自然にできる陽気なお兄ちゃんという感じだったので、後にテレビで俳優、ミュージシャンとして出演している姿を見た時は、ラジオとのギャップに驚いた。

 福山が演じる役はクールな二枚目が多く、ヒット曲も甘いラブソングがほとんどだった。しかし、彼が好きなアーティストは泉谷しげる、SION、浜田省吾といった男臭い人ばかり。ラジオでは下ネタを言い、男臭いロックを好む福山と、世間が求める福山は大きくズレているように見えた。

 だが、その“ズレ”に対し悩んでいた痕跡は、ほとんどないのが福山の面白さで、意気揚々とクールな二枚目キャラを引き受けていた。ラジオ番組でバランスが取れたからこそ、カッコいい役を抵抗なく演じられたという側面もあるだろうが、そもそも福山は、顔で売れたことに対してコンプレックスがない。「カッコいいですね」と言われたら「ありがとうございます」と否定せずに笑って応え、自分が「カッコいいこと」を笑いのネタにして空気を和ませるやりとりを、ラジオで何度も聞いた。

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