オンナ万引きGメン日誌

「おばあちゃんに捕まえられるの?」意地悪なクライアントに見せた、ベテラン万引きGメン熟練の技

 こんにちは、保安員の澄江です。

 来年開催される東京五輪に向けて、繁華街に高性能な防犯カメラを設置するなど、国の防犯対策も激しくなってきました。商業施設においても同様で、改装などに合わせて顔認証機器や動作認証機器を導入する店舗が増えてきています。数年前までは、防犯カメラから不審者の写真を取り出し、事務所に貼り出すなどして警戒するのが一般的でした。それがいまや顔認証登録されている者が入店すると同時に発報し、不審者の顔写真や位置情報が表示される時代なのです。認証技術が進んだ現在、無人店舗の開発も急速に進んでいるので、これも自然の流れといえるでしょう。

 その効果なのかはわかりませんが、万引き被害は減少傾向にあり、以前に比べると私の関わる捕捉件数も少なくなってきました。それでも、現場によっては被害が頻発しており、いつも気の抜けない状況にいることに違いはありません。今回は、最新の防犯機器を導入している店舗で捕捉した常習犯について、お話したいと思います。

 当日の現場は、東京近郊のベッドタウンにあるショッピングセンターX。真新しいモニターに囲まれた防災センターで、新装開店に合わせて昇進異動してきたという30代前半に見える若いマネージャーに勤務開始の挨拶を済ませると、「最新の顔認証システムを導入したから」と専用の受信端末を持たされました。不審者の顔登録は、各クライアントの判断によるもので、私たちが携わることはありません。

「運用を始めたばかりで、まだ数人しか登録できていませんが、発報したら必ずチェックしてください。毎日同じ時間に来て、たくさん持っていく人もいるので、お願いします」

 昇進したばかりだからなのか、やる気に満ちあふれ、自分の査定に直結する商品ロスを少しでも減らしたい気持ちで一杯らしいマネージャーは、値踏みするような表情で1枚のプリントを差し出しました。

(こんなおばあちゃんに、万引き犯が捕まえられるのか?)

 きっとそう思っているだろうマネージャーの眼差しを無視してプリントを受け取り、その内容を確認すると、50代くらいに見える女性が正面口から入店してくる様子や、食品売場でカゴから自分のバッグに商品を移し替えている瞬間など複数枚の写真が掲載されていました。入退店時刻を確認すれば、そのほとんどが午前11時台に集中しています。本日の業務は、午前11時から。マネージャーによれば、毎日来店して、その都度犯行に及んでいるようで、なんとなく縁があるような気がしてきます。

(このマネージャーを、見返してやりたい)

 写真に写る女の顔と、犯行に用いたバッグの形状を覚えた私は、使い慣れない端末を持って現場に入りました。

新品本/万引きGメンは見た! 伊東ゆう/著
澄江ねえさんを甘く見ちゃあいけないよ!

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