女のための有名人深読み週報

オードリー・春日俊彰、「公開プロポース」のリスクと婚約者に与えるメリット

2019/05/02 21:00
仁科友里
オードリー公式プロフィールより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます

<今回の有名人>
「キャバクラとクラブのVIPルーム行って」オードリー・若林正恭
『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送、4月28日)

 芸能人の仕事を、1分1秒でも長くテレビに映って、顔と名前を売る職業だと仮定した場合、プライベートをネタにすることもアリだろう。そういったネタの一つとして、芸人が番組で交際中の女性にプロポーズをすることがある。長時間テレビに映る上に、感動的なプロポーズができる。好感度も上がることを見越しての決断だろうが、実はこの公開プロポーズ、芸人側にリスクのある行為ではないだろうか。

 オードリー・春日俊彰が4月18日放送の『ニンゲン観察バラエティ モニタリング3時間スペシャル』(TBS系)で、交際歴10年以上の一般人女性にプロポーズをした。春日といえば、ブレークした後も、家賃3万9,000円のアパート住まいを続け、清涼飲料水は買わず、貯金に励んでいることを公言しているが、ケチなのは芸風ではなく真実らしい。春日の日ごろの金銭感覚は、女性いわく、「特急料金を払う意味がわからないから、鈍行で行く」「ホワイトデーのお返しをくれないので、バレンタインのチョコを送るのをやめた」といった具合で、徹底した“しぶちん”を貫いている。

 愛情表現をすることも少なく、番組いわく“奥手”な春日が、ひそかに猛特訓して、ゆずの「栄光の架け橋」をピアノ演奏し、手紙を読む形でサプライズのプロポーズを決行した。交際が5年を過ぎ、女性の方から「結婚はどう考えているの?」と聞かれることが増えても、春日は回答を避けていたようだ。その煮え切らない態度を振り返って、春日は「不安にさせて、悲しくさせて、つらい思いをさせてごめんなさい」「好きな人を一生幸せにする覚悟が生まれるまでに、10年もかかってしまいました」と、その理由を説明する。結婚から逃げていたのではなく、むしろ結婚を真剣に考えるからこそ、踏み切れなかったという理由は、特に若い女性に刺さるのではないかと思っていたが、果たしてそうだった。SNSでは「感動した」「プロポーズのために、指輪を買ってピアノも練習してくれるなんて」と、春日に好感を持ったという20代女性のコメントが見られた。

 私の感想はというと、「こういうのがプロポーズの標準だと若い女性が思い込んでしまったら、大変だろうな」である。春日のプロポーズは、テレビで放送する、つまりは仕事だから、裏方も出演者も本気で感動を作り上げる。視聴者が胸を熱くするのは、春日の人柄というより、プロの技によってではないだろうか。公開プロポーズをしたタレントは、裏方の尽力もあって、「いい人なんだ」と好感度を上げることができるが、プロポーズ成功後は、一人でその好感度をキープしなければいけない(スタッフは助けてくれない)という新たなタスクを背負わなくてはならない。

 春日は、早速しくじってしまう。「フライデー」(講談社)が、感動的なプロポーズを成功させた春日の“裏切り”を報じた。プロポーズする10日前、春日は飲み会の後、アパートに金髪の一般人女性を招き入れていたそうだ。同誌によると、この女性とは半年前から何度も密会していたという。

 春日は浮気を認めた。4月28日放送の『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)では、相方の若林正恭に「頭イカれてんの?」「(ここ数年の春日は)キャバクラとクラブのVIPルーム行って、オレの一番嫌いな芸能人の染まり方(をしていた)」、また電話出演した婚約者には「気持ち悪い」となじられていた。SNSでも「失望した」「だまされた」というような内容のコメントが多数見られたのだ。公開プロポーズは、視聴者を感動させて好感度を上げた分、信頼を裏切るような行動を取ると、好感度が下がるばかりか、「嘘つき」の称号まで授かってしまうというリスクがあるのではないだろうか。

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