高橋ユキ【悪女の履歴書】

「白雪姫」の“セックス恐喝”――欲望に殺された男たち【福岡スナックママ連続殺人・後編】

 福岡県糟屋郡志免町。志免鉱業所を要するこの町がかつて石炭の街として大いに栄えていた頃、その愛くるしさから近所の人に「白雪姫」ともてはやされた少女がいた。やがてその少女は大人となり、故郷を捨て、その美貌を武器に、数多くの男を陥れてゆく。

(前編はこちら)

Photo by Yoshikazu TAKADA from Flickr

「こう見えて床上手なのよ」ミニスカートで客に囁く

 2人目の夫・雄司さんの死亡保険金と、3階建の豪邸を売却した高橋裕子の手元には、会社の負債を返済してもなお約1億6000万円が残った。再び裕子の散財が始まる。福岡市中央区の高級マンションを購入し、クレジットカードで高級アクセサリーや服を買い漁る日々。中洲を飲み歩いているとき、スナックの開店を思いついた。

 手元の金を元手にして、1995年初頭、博多・中洲にスナック「フリージア」を開店。苦しめられた借金から解放され、自分の店を持ち、自由を手にした裕子の女性としての魅力はさらに増していた。客あたりがよいだけでなく、熟した美貌はさらに男性を惹きつける。39歳ながらスタイルも抜群で、ミニスカートのスーツですらりとした脚を出し、カラオケで森高千里の「私がオバさんになっても」を熱唱する姿に客たちは見惚れた。客が歌うカラオケには「キーを下げた方がいい」と音大卒ならではのアドバイスも忘れなかった。

 そんな裕子の切り盛りするカウンターだけの店は、次第に常連客が増え人気店となる。その秘密は裕子の美貌や話術だけではない。複数の客と肉体関係を持っていたからだ。「初恋の人にそっくり」。そんなセリフに相手が乗ってくれば「私、こう見えて床上手なのよ」と誘いをかけ、「フリージア」のカウンターは“裕子待ち”の年上男たちで満席となった。

 この時期、一人の男が上司に伴われ「フリージア」に来店した。赤尾浩文(仮名、当時48)は店で裕子と話をしながら、あることに気づいた。かつて赤尾が早稲田大学の学生だった頃、キャンパスで見かけた女性だったのだ。ほのかな憧れを抱いていたが、のちに慶應大生と結婚したと聞いていた。かつて恋した女性が目の前にいる。赤尾は瞬く間に裕子に再び熱を上げ、店に通い詰め、とうとう肉体関係を持った。恋心はさらに燃え上がり、逢瀬を重ねて行く。

 しかし半同棲状態となってもなお、裕子にはほかの男の陰がいくつもあった。自分だけのものにすることはできないもどかしさを抱えながら、赤尾は東京へ転勤となるが、裕子は「二人の関係を奥さんにバラす」と脅してきた。携帯電話の着信を無視すれば、会社にも電話がくる。結局250万円を支払ったが、赤尾はそれまでにも「経営が思わしくない」と相談を受けるたび裕子に金を貸しており、その総額は約2800万円にもなっていた。

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