『副業愛人』著者インタビュー・前編

「援助交際と一緒にするな」「どれだけ金を引っ張れるか」愛人とは違うパパ活女子の意識とは?

2019/04/27 14:00
千葉こころ

ラウンジ嬢から普通の女性まで。広がるパパ活ブーム

――最近は「パパ活」がブームのようですが、パパ活とはどのようなものなのでしょうか?

中山 パパ活が生まれたのは、2011年あたりに女子大生やOLなど素人女性をウリにした「ラウンジ」が出てきたことが、大きく影響していると思います。六本木や西麻布界隈で遊んでいる富裕層の男性と素人女性との接点ができて、それがメディアにフィーチャーされ、「パパ活」という言葉が生まれたのかと。さらに、そこにアダルト業者が目をつけたことで、SNSやアプリなどを通じて、ラウンジを利用しない男女にまで広がっていったのだと思います。

――パパ活をする女性の特徴などはありますか?

中山 あるラウンジのオーナーから聞いた話や、私が実際に会ってみたパパ活女子の話を元にすると、彼女たちは愛人のような「セックスと引き換えにお金をもらう」という認識は薄く、「今の彼氏とは味わえないような、未知なるセックスを楽しめるかも」という好奇心を抱いている感じがありますね。「セックスせずに済めばラッキーだし、良い人ならヤってもいい」とか、「大人の世界を見てみたい」とか、「年上男性からいろいろと教えてもらって女磨きができる上、お金ももらえて超ラッキー!」といった感覚なのかなっていう印象を受けました。

――確かに当初、パパ活は「食事だけ」「デートだけ」の関係で、アルバイト感覚でセックスまではしないと言われていましたが、今はそのようなことはないのでしょうか?

中山 ほぼほぼないですね。今はパパ活と個人売春との区別がなくなってきたように感じます。アプリなどでパパを探している女性たちは、デリヘルや個人売春と変わらない感覚ではないでしょうか。ただ、中には雰囲気や話術でセックスなしの関係を上手に引っ張る子もいて、三軒茶屋に家賃12~13万円のオートロックマンションを借りてもらって、週に3回ほど食事をするという関係を1年半続けても、1回もセックスしていないという女性がいました。彼女は3人のパパと同時に付き合っていて、家にはエルメスの箱が積んであったくらいなのですが、誰とも体の関係をもたなかったそうです。

――彼女を含め、パパ活女子の年代や容姿はどのような感じですか?

中山 その女性はあどけなさの残る清楚で可愛い感じでしたけど、20代なのに30代くらいに見える子もいますし、年齢も10代~40代までと幅広く、共通点はないですね。ただ、容姿に自信はないけどサービス精神は旺盛とか、自分の価値をしっかり踏まえた上で、お値段プラスアルファのセールスポイントを持っていると、見た目に関係なくうまくいくことが多いようです。

――お話を聞いていると、パパ活女子から好奇心の強くて合理的な印象を受けます。彼女たちはどのような意識でパパ活を行っていると感じますか?

中山 やっぱり基本はお金です。ただ、一人が寂しいというメンヘラっぽい女性もいれば、男性に求められることで心を満たす自己評価の低い女性もいるし、とにかくお金! っていう女性もいて。“お金”という基本に、どんな願望が乗っかるかで多種多様な組み合わせができているので、あまり分類はできないですね。本当に人それぞれで、最終的なゴールもみんな違いますから。

副業愛人
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