女のための有名人深読み週報

赤江珠緒アナ、博多大吉との不倫否定も……「相談女疑惑」「キャラ崩壊」がもたらすダメージ

2019/04/25 23:30
仁科友里

赤江アナに浮上した「相談女」疑惑

 なぜ不倫の証拠があるわけでもないのに、赤江アナが叩かれるのかと、『たまむすび』リスナーの赤江ファンは疑問に思っているかもしれない。たいていこういう場合、「赤江アナに嫉妬しているから」で片づけられてしまうが、赤江アナが叩かれる理由の一つは、赤江アナがサバサバしたキャラを掲げていたにもかかわらず、大吉と会う理由に“相談”を挙げたことで、そのキャラが崩壊したからだろう。

 異性と会うためには、理由がいる。しかし、そうそう理由というものは見当たらない。そんなとき、「相談に乗ってほしい」というのは口実として使いやすい。そんな相談を手口として男性に近づく女性のことを、ネット上では“相談女”と呼ぶ。

 日本における“相談女”の歴史は古いだろう。1982年に発売した林真理子センセイの出世作『ルンルンを買っておうちに帰ろう』(角川文庫)にも“相談女”のエピソードが出てくる。真理子センセイと同じテニスサークルの女子が、複数の男性の先輩にだけ相談を持ち掛けていることに対し、「何をどうしたら、そんなに相談することがあるのか」と書いているのだ。90年代のドラマでも、主役カップルに横恋慕する脇役が「相談がある」と男性を呼びだして肉体関係に持ち込み、主役がそれを目撃してしまうというパターンがよくあった。

 一般的に言うと、異性に対して積極的に相談を持ち掛ける女性は、あまりイメージが良くない。そこに、“芝生ごろん”という、一般的に仕事仲間同士では取らない行動が加わると、90年代ドラマのように、「赤江アナは大吉と接近するために、計画的に相談を持ちかけた」と見てしまう人はいるだろう。無邪気なふりをしてオトコに近づいたのなら、サバサバと対極の存在、つまりキャラ偽装だとみなされ、バッシングされるのである。

 “相談女”と呼ばれることを危惧したのだろうか、赤江アナは同24日放送の『たまむすび』で、相談の内容について触れている。仕事と育児の両立に悩んでいることに加え、木曜パートナーであったピエール瀧が、先月、麻薬取締法違反で逮捕されたことから、「『たまむすび』をやっていけないかも」と思い、「でも、それをスタッフとかに言うのは……」と思ったので、大吉に相談していたそうだ。

 「オレたちのタマちゃんは、不倫なんてしていない、相談女でもない」。赤江ファンなら納得して胸をなで下ろすだろう。ケチつけて誠に申し訳ないが、私の印象は「やっぱり相談女だな」である。なぜなら、大吉に相談しても、解決しないことは目に見えているからだ。

 仕事と育児との両立に悩むなら、スケジュールを見直したり、シッターを雇うなど、夫や制作側に相談するのが一番だろう。また、瀧がいないことで「番組をやっていけない」というが、法に背いた人が番組に出られなくなるのは当然のことである。もし本当に「やっていけない」と思うのなら、キャスティング権を持った制作者に相談すべきであって、大吉は相談相手として適任とは言えないだろう。結論を必要としない相談は、相談ではなく“なぐさめ”である。こういうとき、人は無意識に自分「が」好意を持っている、もしくは自分「に」好意を持っている相手を選ぶ。だから、ご指名は大吉オンリーなのではないだろうか。

 赤江姫に相談してもらえなかったほかの男性出演陣(カンニング竹山、南海キャンディーズ・山里亮太)は鷹揚に構えているものの、ひそかにショックを受けたり、嫉妬しているかもしれない。リスナーも含めた男性陣の心をかき乱せる赤江アナは、サバサバというより、年季の入った小悪魔と呼んでいい気がする。もちろん、それは芸能人としてプラスの能力である。

 ただ、不必要にサバサバを掲げているのに行動が一致しないと、私を含めたある種の人には「相談女だな」「サバサバしてないんだな」とバレて好感度が落ちかねない。十分ご注意いただきたいものである。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

最終更新:2019/04/25 23:30
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