角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第181回

難しい年頃になってくる小6の娘と良好な母子、父子関係が築けた要因は……

2019/04/20 17:00
角川慶子
先日から始まった娘の代ゼミ造形のレッスンですが、美大生の私よりデッサンが上手で抜かされそうです

 ゴールデンウイーク直前、私と娘は韓国へ旅行です。最近、国内外問わず旅行といえば娘と一緒に行っているのですが、親子というより友だちの関係に近くなっているような気がします。考えると、私立大学の附属小学校に通っていて中学受験をしないせいか、親がピリピリする機会がないのが最大の理由かなと思います。もちろん「部屋が汚い」「洋服を片付けろ」といった軽い注意はしますが、親を怒らせるようなことはこれといってしないのです。

 GPA(Grade Point Average=科目成績平均値)が3.50以下になったらiPhoneを取り上げることを約束しているので、本人もそれなりに勉強しています。3.00になったら附属大学のどの学部にも上がれない、4.20はないと指定校推薦は受けられないなど、ある程度大人の話ができるので、私立校の学生として「何をしたら足を踏み外すか」を本人もよく自覚しているなと思います。

 娘はまだ義務教育ですが、1.95を切ると進級できません。中学受験する子たちも2割弱います。6年生になりクラス替えがあったのですが、ふたを開けてみると、娘は「中学受験する子が多いクラス」でした。受験する子の場合、難関校を希望する子がほとんどの中、「学校が合わない」という理由で受験する子もいます。私立だからこそ「合う、合わない」があり、合わないなら転校する自由があります。方針や理念に賛同できないなら「どうぞお辞めください」というのが私立の基本的なスタンスです。

 友達関係のトラブルは小学校高学年から始まることが多いので、保健室登校や事務室登校(出席にはなります)になる前に、環境を変えるのもいい判断だと思います。仲間外れが問題にならないように学校側も努力していて、遠足やスキー学校の班を先生が決めたり(一度子どもたちが決めた班をいじるので、誰が仲間外れされているか、丸わかりなのですが……)しています。気分は大人な年齢なので、親としては手を放しても目を離さないようにしていますね。

 以前、このコラムで書いた「娘と婿問題」ですが、娘のほうがぐんと大人になったせいか、「父親には女優になったと思って接する」と割り切ったようです。「お父さん、愛してる」と言ったあと、婿のいないところで「私、女優だから」と言っているので、女は子どもでも怖いなと実感しますね。婿は私が不得意なこと(海やプール、肉を食べること)が得意なので、娘は私たちをうまく使い分けてくれればいいなと思います。今年の夏も娘と婿は2人で沖縄へ行くらしいですし、日ごろの距離を縮めてほしいですね。

思春期の女の子が親に求めていること
思春期は、父親の頭皮からつま先まですべて嫌いになるもの
アクセスランキング