“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第455回】

滝沢秀明、ジャニーズJr.300人を率いる“社長”の働き方への疑問

2019/04/16 21:00
神林広恵
「女性セブン」4月25日号(小学館)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 梅宮アンナのインスタグラムが炎上し、テレビロケが中止に。誹謗炎上も問題だが、炎上でロケを中止し自粛するようなテレビ局の姿勢はもっと問題だと思う。おかしな世の中と、おかしなメディア――。

第455回(4/11〜4/16発売号より)
1位「滝沢秀明 『睡眠ゼロ』『土下座営業』社長100日密着」(「女性セブン」4月25日号)
2位「武田鉄矢 『3年B組』教え子100人に“贈る言葉”『先生は古希から不良になります!』」(「女性自身」4月30日号)
3位「渡辺えり 13才年下夫と離婚  最後の“引き金”」(「女性セブン」4月25日号)

 芸能活動を引退し、「ジャニーズアイランド」社長に就任した滝沢秀明だが、「女性セブン」によると“社長業”は順調かつ多忙のようだ。もちろんメイン仕事は自身が引退公表の際に語っていたようにジャニーズJr .の育成だ。

 滝沢は現在、約300人ものJr.を統括し、Jr.のブランド化のため、Jr.の動画サイト「ISLAND TV」をスタートし、Jr.だけのショップ構想に奔走、その目玉となるJr.名鑑もすでに撮影済み、さらに3月には21万人を動員したJr.内グループの横浜アリーナコンサートを成功に導き、4月に舞台『滝沢歌舞伎ZERO』のスタートと、記事にはこれでもかとJr.、Jr.における滝沢の仕事が羅列される。

 いやー、すごいな。しかし、これすべて、ジャニー喜多川のため、“愛”なんだろうな。なにしろ滝沢が芸能活動を休止して裏方に回ったのは、Jr.をないがしろにするジュリー副社長路線に対する巻き返しだと言われてきたから。SMAP騒動後、ジャニーさんの姪・ジュリー副社長が実権を握りJr.軽視を続けたため、ジャニーさんは大きな不満を持ち、その意を汲んだタッキーが高齢のジャニーさんに代わってJr.育成する決意をした。

 さすが“小さなジャニーさん”“ジャニーさんの秘蔵っ子”である。その戦略は現在のところ順調ということだろう。でもこの路線は事務所にとっても大切だと思う。木村拓哉、中居正広はもとより、嵐やTOKIOなど軒並み“高齢化”しているジャニーズ事務所の“アイドル”たち。このままではアイドル路線は難しいでしょ。それを阻止するためには世代交代しかない。しかもジャニーさんはカリスマとはいえ、姉のメリー副社長には頭が上がらないから、そこも人望と政治力のある滝沢の出番!

 記事を読むと、まるでスーパーマンのような滝沢の活躍ぶりだが、気になるのは対するジュリー副社長の動向だ。ジャニー派の、しかも同族でもない“外様”の滝沢の活躍を、メリー・ジュリー副社長母娘が快く思っているはずはない。さらなる巻き返しがあるのか!? 

 さらに、さらに気になるのが公正取引委員会の動向だ。2017年、芸能事務所とタレントの契約で移籍制限など独占禁止法に抵触するのではと調査がスタート、最近ではジャニーズを辞めた元SMAPの3人に聞き取り調査もしているとの報道まであった。そして滝沢はジャニーズ事務所の働き方改革、Jr.の労働環境の改善にも努めているらしいからね。この問題でも滝沢の方に分がある。

 とはいえ、記事を読んで疑問に思ったのが滝沢の働き方(笑)。滝沢は現在、朝9時に自ら運転して出勤し、テレビ局やラジオ局、スポンサーに土下座する勢いで営業に走っているらしい。それに加え、Jr.の現場に足を運び、育成、プロデュースまでしている。そのため睡眠ほぼゼロで、休みもなし。しかも「ジャニーズアイランド」は社員10人らしい。少ない――。

 今後考えるべきは滝沢の働き方かも。

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