「奴隷」の下半身には焼き印も……

米・セックスカルト集団に、“児童人身売買”疑惑! 有名女優が仕切る「性奴隷」組織も関与

2019/04/10 17:48
堀川樹里
 
 
 
 
 
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 昨年4月、自己啓発団体「NXIVM」の創設者の性奴隷になるよう女性会員に強要したとして、「性的搾取目的の人身取引」や「強制労働を強いた共謀罪」で逮捕・起訴された人気女優のアリソン・マック。彼女が4月8日、ニューヨーク州ブルックリンの裁判所で有罪答弁を行った。

 アリソンは「自分の行ったことに対して、全責任を負う」「傷つけた人たちに深く謝罪する」と反省。しかし米ニュースサイト「TMZ」は「最長で禁錮40年の実刑判決となる可能性がある」と厳しい現実を伝えている。

 ドラマ『ヤング・スーパーマン』のクロエ・サリバン役で人気を集めたアリソン。彼女が心酔していた「NXIVM」は1998年、キース・ラニエールという男により創設された。「1歳でちゃんとした文章を話すようになった」という自称「IQ240」のキースは、「11歳で柔道の米東海岸チャンピオン」になり、コンサートピアニストでもあるという、文武両道の天才。数学、生物学、物理学の学位を取得し、悩める人々が最高の人生を送れるように導く「NXIVM」を立ち上げ、会員から「先導者(バンガード)」と呼ばれ、あがめられていた。

 ワークショップやセミナーは、300ドル~1万ドル(約3万3,000円~110万円)と高額だが、世界的企業ヴァージン・グループの創業者リチャード・ブランソンが所有する島で2度もワークショップを開催し、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマに認められている(ラマ側は否定)として社会的信用を得た。また人気女優アリソンがメンバーだということを売りにし、参加者を増やしていった。米紙「ニューヨーク・タイムズ」によると、これまで1万7,000もの人々が「NXIVM」のワークショップやセミナーに参加したという。

 「NXIVM」には複数のワークショップがあり、アリソンは若い女性向けの「JNESS」のリーダーを務めていた。が、彼女は、選ばれた女性会員が「奴隷」としてキースに性的に尽くす秘密組織「DOS」も仕切っていたのだ。

 「DOS」に入会するにあたり、女性たちは全裸写真や公にはしたくない個人情報などを書いて提出。アリソンは、会員が「DOS」や「NXIVM」から脱出しようとした時、これを世間に公開すると脅したのだ。入会の儀式はアリソンの自宅で行われ、入会者は裸にされた上、下腹部にキースのイニシャル「K」「R」を組み合わせたデザインの焼き印を押された。

 奴隷が昇格するためには、新たに奴隷を勧誘しなければならないというシステムになっており、上位ランクの奴隷が下位の奴隷を見張り、命令し、罰を与えた。その罰とは、全裸にしておしりをぶったり、ケージに閉じ込めたりするという異様なもの。性的に搾取されるだけでなく、労働も強いられていた彼女たちには、あまり食事が与えられなかったようだ。キースが細身の女性を好んだからだ。アリソンは、「DOS」のトップに君臨。キースから「組織が円滑に機能するよう仕切る」見返りに、金銭を受け取っていたとされている。

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