38歳女、「子宮筋腫」手術の体験レポ

子宮筋腫、摘出手術の体験記【腹腔鏡手術】――やってよかった? 術後1カ月before/after

2019/03/23 19:00
石徹白未亜

手術後3~4日目:おなかがガスでパンパン

 術後3日目になると、体温も血圧もほぼ平常に戻りつつあり、体調は明らかによくなった。しかし新たに出てきたのが「おなかの張り」。ガスで張って張って、術後3日目の夜はまともに眠れなかったほどだ。病院から、術後しばらくは、どうしてもおなかが張ると言われ、「ガスが出るように歩きましょう」と便秘薬を処方された。いろいろやってみたものの、翌日も相変わらず苦しいくらい腹は張りっぱなしだった。

 四谷メディカルキューブの病院食は、「ミクニ」こと三國清三シェフプロデュースだ。病院食ゆえカロリーや塩分油分に制限があるが、それがかえって素材そのものの味を立たせていて「料理がおいしくて驚いてしまう」という、大人になってからはなかなか得難い経験をした。しかし入院初日~2日目は体調が悪く、3~4日目は腹が張りまくるという、入院生活全体を通じ、あまり食事を味わうコンディションでなかったことが悔やまれる。なお、同院の上階はレストラン「ミクニマンスール」になっており、誰でもこの料理を堪能できる。

退院:体調は「満員電車はムリ」だけど「日常生活は問題ない」

 術後5日目で退院。採血と内診を行い、「経過は順調」と言われホッとする。腹の張りは依然あるものの、貧血は改善していた。しかし病室に戻るとき、きびきびと歩く看護師さんを後目に、高齢者のように猫背でとぼとぼ、ゆっくりとしか歩けない。いい姿勢で颯爽と大股で歩くには腰の内側、腹の力がいるのだ。高齢者だって、なりたくてああいう歩き方になるわけじゃない。

 病院から自宅へは1人で帰る。冬空の下、張る腹を抱えて猫背のトボトボ歩きだが、誰か横に付いていてほしい、徒歩でなくタクシーに乗りたい……というほどではなく、「日常生活は問題ないけど、満員電車はムリめ」くらいの体調だ。入院中は当然、外出禁止だったため、年末で活気にあふれた街の空気がうれしく喫茶店でコーヒーを飲んで帰った。

 なお、退院後の生活については「安静」よりは、むしろ「家事など日常生活で必要な動きは、無理のない範囲でした方がいい」とのこと。ただし運動は「手術から約1カ月後の診察まで禁止」と言われた。

 ちなみに「湯舟への入浴」は退院後約10日後の検診まで禁止で、それまではシャワーになる。私は手術を受けたのが年末だったので、冬なのに湯舟に入れないのはつらかった。前述の通り、くしゃみをすると腹にものすごく響くというのもあり、個人的に子宮筋腫の手術を受けるなら、暖かい季節を勧めたい。

・術後6日目
 朝、それまでツラかった「おなかの張り」が、かなり良くなっていて驚く。家に戻り腸も安心したのか、家事などで動くのが腸にとって良かったのか、ようやく自然な食欲が戻ってきてうれしい。傷の突っ張る感じが嫌で、ついつい猫背になっていたのも改善し、まっすぐな姿勢を保てるようになった。

退院後10日:検診、病理検査の結果

 退院10日後、術後初の検診で再び来院する。この頃は、日常生活をほぼ問題なく送れていて、腹の張りも気にならなくなり、普段のスピードですたすた歩けるようになっていた。

 子宮筋腫は、稀に「がん肉腫」などが病理検査で発見されるケースもあるそうだが、こちらも問題なし。そして待望の「湯舟解禁」。なお「運動」は術後1カ月まで禁止だが、ダメだと言われるとやりたくなるもので、手術前は日課にしていたチョン・ダヨン(2010年頃ブームになったエクササイズを考案した韓国の美魔女。今で言うならトレーナー・AYA的存在)のエクササイズを試しにしてみたところ、始めてすぐに腹の中からヤバい気配を感じ、即やめた。

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