仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

剛力彩芽、仕事激減で“ジリ貧”の今だからこそ――ZOZO前澤友作氏にねだるべきもの

2019/03/14 21:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

剛力は、前澤友作という代表作を持っている

 そんな前澤氏は2月、本業であるZOZOが上場以来初の減益となったことで、Twitterの休止を宣言した。一方の剛力は、CMの契約は更新されず、ドラマにも出ていない。パーソナリティーを務める『剛力彩芽 スマイル S2 スマイル』(ニッポン放送)が3月いっぱいで終了するという。前澤氏との恋愛が取りざたされる中の終了は、偶然なのか、それとも意図的に外されたのかは不明だが、剛力の仕事がジリ貧化していることは間違いないだろう。

 そんな状況に危機感を持っているのかもしれない。剛力は『バイキング』(フジテレビ系)で、「英語を勉強したい」「和物が好きなので、お茶やお花を勉強したい」と新しい“剛力像”を探っているとも取れる発言をしていた。「映画はより強くチャレンジしていきたい」「30歳までには、代表作と言われるものを作りたい」という発言からは、女優を引退する意志がないことがわかる。

 しかし剛力よ、キミはすでに前澤友作という代表作を持っているではないか。

 吉永小百合のような昭和の清純派女優にとって、恋愛はご法度である。しかし、今の女優は恋愛が代表作になる時代ではないだろうか。例えば、米倉涼子。ドラマの視聴率が良くない時代に、高視聴率が見込める女優の一人であり、彼女の出世作といえば、松本清張原作の悪女もの『黒革の手帖』(テレビ朝日系)を連想する人は多いだろう。知名度のない女優が、主役を張ることは稀である。それでは、米倉の知名度を上げたものは何かと言えば、恋愛ではないだろうか。米倉はNHK大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』で市川海老蔵(当時、新之助)と共演し、まもなく熱愛が発覚した。

 今でこそ、歌舞伎界きっての大名跡・市川團十郎をまもなく襲名するため、ストイックに芝居と子育てに打ち込む海老蔵だが、当時は「お育ちはいいが、素行の悪いおぼっちゃん」というイメージだった。結婚はしていないものの、女性との間に子どもをもうけ、米倉と交際している最中も、ほかの女性とのうわさが持ち上がっていた。恋愛と結婚は違うというのが、梨園の掟だそうだが、交際が深くなるにつれて、米倉に梨園妻が務まるのかも話題になった。

 毎週のように週刊誌に掲載されることで、米倉の知名度は上がっていく。プレイボーイ海老蔵が長く交際するのは、それだけ米倉が魅力的だということ。海老蔵との恋愛は、米倉にとって最高のプロモーションだったのではないだろうか。米倉は、海老蔵からイメージアップのチャンスを与えられ、それを成し得たと私は見ている。

 剛力と前澤氏の場合はどうだろうか。二人の本意は別として、結果的にSNSの投稿で反感を買ってしまった。二人して本業もかんばしくない。しかし、これは「いいこと」ではないだろうか。剛力と前澤氏を「調子に乗っている」と見る人からすれば、二人の停滞は、「バチがあたった」と思えるので、溜飲が下がるだろう。セレブ自慢をしたら、仕事がなくなったというのは、子どもの頃に読んだ教訓めいた童話のようだ。

 だからこそ、今、剛力は逆にチャンスだと見ることができるのではないだろうか。剛力が映画に興味があるのなら、出るべきだ。前澤氏が映画のスポンサーなら、そのポジションはたやすく手に入るようにも思う。

 しかし、前澤氏はスポンサーになったとしても、その事実を公表してはならない。映画はとんでもなくカネがかかると言われるが、その額をTwitterにも書かず、世間にも公表せず、剛力のために使うのだ。

 結婚を「男の誠意」と解釈することがあるが、相手にカネを使うことも誠意を表す一つの方法である。ニュー剛力を生み出すために、先に仕事をねだれ。その回答にこそ、前澤氏の誠意が含まれているのではないだろうか。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

最終更新:2019/03/20 12:16
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