もっと話をややこしくする気?

ゆるキャラ・ちぃたん☆騒動のウラで――運営元は「大プロジェクト」「新キャラ制作」の動きか

2019/03/10 19:00
番田アミ

騒動の中で進む「大きなプロジェクト」

 2月8日にクリーブラッツが発表したコメントによると、「デザイナー様を須崎市様からご紹介いただいて、須崎市様の事前のご確認を得たうえでデザイナー様に『ちぃたん☆』のデザインをご制作いただき、その上で、須崎市様から、上記のように須崎市様のご許可は不要であるとの回答を頂戴」したとある。クリーブラッツのコメント、そして関係者の話によれば、双方の理解があった上でゆるキャラ・ちぃたん☆が誕生しているようだが、どこかでかけ違ったボタンは直らないまま、2月22日、須崎市は東京地方裁判所に、ゆるキャラ・ちぃたん☆の商標および着ぐるみの使用停止を求める仮処分申し立てを行なった。

 その一方で、クリーブラッツはかねてから須崎市が求めている「ちぃたん☆の商用利用停止」を無視し続け、現在もSNSアカウントを連日更新するなど普段どおりだが、「クリーブラッツの社員は大慌てのようです」(マスコミ関係者)と、社内は騒然としているようだ。

「ちぃたん☆グッズの在庫を大量に抱えただけでなく、テレビ東京で放送される予定だったアニメ『妖精ちぃたん☆』をはじめ、ボツになった企画は数え切れません。在庫管理費や損害賠償を合わせると『億単位になりそうだ』と、社員は途方にくれているとか」(同)

 多額の損害を抱えるほどに、ちぃたん☆という名の“ドル箱”を手放すわけにはいかないのかもしれない。「今もアニメ『妖精ちぃたん☆』並の大きなプロジェクトが動いているとか」とのことで、稼ぎ頭への期待は大きいようだ。また、「同社は新キャラクターの制作にも着手し始めている、なんて話も漏れ聞こえてきます」(同)との情報もあり、ますます活発な動きを見せそうだ。

 今後、この騒動をどうやって収束させるのか。クリーブラッツ担当者と、コツメカワウソ・ちぃたんの飼い主A氏に取材を試みたが、期限までに回答は得られなかった。カワウソへの愛から始まった、ちぃたん☆騒動。まだまだ一悶着ありそうだ。
(番田アミ)

最終更新:2019/03/10 22:58
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