角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第177回

親による児童虐待の疑いで、児童相談所から保育園に連絡! 「やっぱりな」と感じるサインは?

2019/02/16 17:00
角川慶子

保育士も何度も声掛けをしているけれど……

 児童相談所からの電話で「やっぱりな」と感じたとある家庭は、市町村(東京都の場合は区)が行う3歳児健診に行ってくれない家庭でした。園医(保育園には園医がいて年2回健診&相談)が検診した際、違和感を覚え、保護者へお手紙を書いて渡したのですが、無視されました。「3歳児健診は行かれましたか?」と何度も保育士から声を掛けたのですが、それも無視。しつこく感じたのか、最後はほかの認可外施設へ転園していきました。

 朝、「忙しい」という理由から、3歳児検診の年齢なのに哺乳瓶でミルクを飲ませたり(園医によるとサプリメント感覚と思えば害はないが、哺乳瓶を飲ませているせいで歯並びに問題が出てきている、食事の食べ方を知らないので咀嚼が極端にへた)、サイズの合わない靴を履いている、靴の左右反対のまま登園……。自分の子ではとても考えられない状況に、胸が締め付けられました。

 神道呈命(しんどう ていめい)という霊能者が透視をしている時、その子のことを急に言い当てたことがありました。保育園経営について透視してもらおうと思ったのですが、「こういう風貌の子がいない?」と言われ、「おうちで虐待(具体的な話を話していました)を受けているけど、保育園にいる間は虐待を受けないから、その子のためになっている。だから保育園は通わせ続けてね」と言われました。親に健診のことなどを言ったのがよくなかったのか、結局転園されてしまい、その子のことを守れませんでした。悔しいですが、これが保育園の限界です。どうか次の保育園の人たちが気付いて守ってくれますように。

角川慶子(かどかわ・けいこ)

1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月に認可外保育園「駒沢の森こども園」、16年4月からは派遣ベビーシッター「森のナーサリー」、17年4月に認可外保育園「衾の森こども園」をオープンさせる。家庭では11歳の愛娘の子育てに奮闘中。

 

最終更新:2019/02/16 17:00
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