【連載】庶民派ブランドの落とし穴

ハニーズが抱える“3つの地雷”! 「ユニクロ」「GU(ジーユー)」に見劣りしてファン離れ?

3.まるで「存在していない」ような存在感

 ハニーズからすると、頑張って広報活動をしているのかもしれませんが、ほかのブランドに比べると足りないと感じます。実はハニーズは、他社よりも優れた点がいくつかあるのですが、残念なことに世間的にはそれがあまり知られていません。それはひとえに、広報活動が足りないからではないのかと思っています。

 優れている点としては、まず、先頃ハニーズは、不振のため中国に残っていた全店(約180店)を撤退させましたが、実はユニクロよりもかなり先駆けて、06年から中国に出店しており、13年には中国全土に約600店も展開していたのです。日本のブランドで当時、そこまでの店舗数を中国で展開していたのはハニーズしかありません。しかし、アパレル業界にいる人でさえ、ジャンルが異なれば、ハニーズの大規模な中国展開を知っている人はほとんどいませんでした。一般消費者はなおさらです。

 次に、物作りについてですが、ハニーズは自社縫製工場を所有しています。ユニクロは品質の高さで知られていますが、実は自社縫製工場を所有していません。というか、国内の低価格ブランドはほぼ自社縫製工場を持っていないのです。その点、ハニーズは、2010年代にミャンマーに2つの自社工場を建てています。近年の直営店型アパレルが自社縫製工場を持つことが稀なのは、メリットもある一方リスクもあるから。メリットは、自社工場なので発注から納品までが自社内で完全にコントロールでき、リードタイムも短縮できる点。その一方で、工場は毎日稼働し続けますから、どんどん商品が作られるため、迅速に売りさばかないと在庫がたまるというリスクもあるのです。多くの直営店型アパレルはメリットよりもリスクを嫌って、工場を持たない傾向が強いのですが、あえてそのリスクを冒したハニーズの姿勢には感服するほかありません。しかし残念なことに、これはあまり業界内でも知られていないのが現状です。世界的に見ても、大規模低価格SPAブランドで自社工場を所有しているのは、縫製工場出身のZARAくらいしかないので、ハニーズはやりようによっては、「日本のZARA」になり得る資質があったのです。

 思い返せば、13年頃、ハニーズは自社オリジナルのカジュアルパンツ専門店「パンツワールド」を新規出店しました。どうも売れ行きはあまり良くなかったようで、早々に廃止となっています。これを当時、取材しようとハニーズの広報に申し込んだのですが、返ってきた答えは「当社の社長はあまりマスコミ対応を好みませんのでお断りします」というものでした。業界紙の中でも、知られていない弱小業界紙からの依頼だったということもあるのでしょうが、せっかくの新業態なのですから、もっと積極的にプレスするべきだったのではないかと思っています。実際に「パンツワールド」は、ほとんどメディアで紹介されないままに、いつの間にかひっそりと消えていました。

 中国全土に600店出店していたことも、ミャンマーに2つの自社縫製工場を建設したことも、もっと積極的にメディアに流すべきではないでしょうか。知られていないまま今に至っていますが、販促活動でいえば「知られていないことは存在しないのも同然」なのです。せっかく優れた点がいくつもあるのですから早く「存在する」ようになってもらいたい、そして再び多くのお客さんが来店する店になってほしいと願ってやみません。
(南充浩)

最終更新:2019/02/03 17:00
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