純烈・友井雄亮の暴行引退で暴走した一部ファンから被害女性へのセカンドレイプ問題

2019/01/16 20:00

 交際女性への暴力行為や金銭問題が報じられた、5人組ムード歌謡グループ「純烈」の友井雄亮。11日、友井は謝罪会見を開き、グループ脱退と芸能界引退を発表した。騒動のきっかけは「文春オンライン」の報道だったが、被害女性が情報の流出元とみなされ、暴走したファンからの誹謗中傷に見舞われる事態に発展している。

 友井雄亮は2014~16年頃に交際、同棲していた芸能関係者の女性に対し、過激な暴力を振るったうえに度重なる浮気を繰り返し、さらに妊娠、流産させていたという。9日、その旨が明記された誓約書が、「週刊文春」(文藝春秋)が運営するwebサイト「文春オンライン」に掲載され、騒動は広まった。

 11日、友井は会見を開き「人として情けないことをしてしまった」と謝罪。「素直な気持ちを言うと、ステージに立って笑っていられる自分に自信がない。立てない。人間としてやり直さないと」と涙をこらえ、グループからの脱退と芸能界引退を表明した。

 しかし、一部のファンは友井が芸能界から身を引くことに納得していないようだ。

 会見の同日、友井のグループ復帰を願うファンは、Twitterに「友井雄亮Comebackプロジェクト」という名のアカウントを設立。3万人の署名を目標に活動を行い、嘆願書を作成する予定だった。ファンからのリツイートには、「4人じゃ純烈じゃない、友井くんは絶対に必要!」「このまま引退させるというのは、社会的いじめではないでしょうか?」などと支援の声も集まっていた。

 しかし、この署名活動については「あなたが被害者だとしたら、同じことが言えますか?」「まともな心を持ったファンはいないのか」などと批判が殺到。一部の熱烈ファンが友井を擁護することで、その罪を矮小化させている、反省の機会を奪っているとの指摘も相次ぎ、Twitterには「友井雄亮・復帰反対プロジェクト」なるアカウントまで登場するに至った。なお、「友井雄亮Comebackプロジェクト」は15日時点ですでに削除されている。

被害女性にファンからの誹謗中傷が殺到する異常事態
 このような一部ファンの行き過ぎた行為は、友井から暴力被害を受けた女性本人にまで及んでいる。友井が表舞台を去ったことは自身の過去の行動が原因だが、怒りの矛先が被害者に向けられている、異常な状況である。

 被害女性は、14日放送の『バイキング』(フジテレビ)に電話出演。過去の騒動が公になったことについて、「誰がなんで(情報提供したのか)。自分の辛いことなんて、流されたくなかった」「この4年間はやっと傷も癒えてきていたので、彼に対して何かしたいと思ったことも一度もなかったです」と涙声で心中を告白した。友井の歌手活動は知っていたが、事件を公表する意思はなかったという。

 さらに被害女性は、件の誓約書について、「友井側と自分側がそれぞれ1通ずつ保管していたものだった」と説明。その上で、「週刊文春」がスクープした誓約書は、自分のものではないことを強く主張した。

 しかし、ネット上では被害女性が情報を提供したという噂がすでに広まっており、女性のSNSが特定され、そこにファンからの誹謗中傷が殺到しているという。被害女性は現在、仕事もできず、家から出ることもできない状況にあるそうで、かなり憔悴しきった様子だったが、それでも番組の取材を受けたのは、誓約書にまつわる誤解を早く解きたいという一心からだ。被害女性は、「家族も私も安心して、自分の生活を生きたい。そっとしておいてもらいたいと思います」と懇請した。

 番組MCの坂上忍は「今の時代は、被害者にも関わらずSNS上で犯人探しだ、誹謗中傷だと、二次的被害に遭ってしまう」と、ネット社会におけるファンの暴走を憂慮していた。

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 15日、友井が抜け4人体制となった純烈は会見を開いた。そこで、誓約書について「A子氏(被害女性)が情報提供したものでないことは双方の代理人を通しても確認しております」と名言。被害女性とその家族に改めて謝罪したうえで、「報道関係者の皆様には、これ以上の相手方の被害の拡大を防ぐため、相手方の女性、ご家族およびそのご関係者に対する取材は自粛していただくよう、お願い申し上げます」と要請した。

 残された純烈メンバーも、被害者の女性に好奇の目が集まり、あまつさえファンが女性を糾弾するようなことは、決して望んでいないだろう。一時は解散まで噂された今回の事件で、友井やグループを応援していたファンがショックを受けたことは確かだが、良識を疑われるような行動は慎んでもらいたい。

最終更新:2019/01/16 20:00
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