深すぎる闇がさらに……

R・ケリーの「性暴力」告発番組、ガガやジャスティンは証言拒否! “アリーヤへの手切れ金は1万円”で大炎上

2019/01/07 19:35

ジャスティンらも出演拒否

 ケリーが無罪になったことは奇跡だとされるが、ネット上では「未成年への強姦ではなく児童ポルノだったから、適当に裁かれたのでは?」「黒人が白人の少女に同じようなことをした事件だったら、絶対に有罪になる。被害者が黒人女性だったから、軽く見られたのだろう」などと推測する声が上がっている。

 このようなセックススキャンダルに見舞われていたケリーだが、ロックスターがグルーピーなどの少女たちとの情事を好んでいた歴史がある音楽業界では、あまり問題視されなかった。無罪になったこともあり、ケリーは変わらず仕事をこなし、レディー・ガガやジャスティン・ビーバーなどの大物アーティストともコラボ。昨年「#MuteRKelly」が巻き起こるまで、ツアーを行うなど順調だったのだ。

 『Surviving~』の製作総指揮者ドリーム・ハンプトンは、米ニュースサイト「Detroit Free Press」に、ケリーと一緒に仕事をしたレディー・ガガ、エリカ・バドゥ、セリーヌ・ディオン、ジェイ・Z、デイヴ・シャペルに同番組への出演を依頼したが断られたことを明かし、「#MuteRKelly」を支持し、今回番組にも出演してくれたジョン・レジェンドのことを「ヒーローだ」と称賛した。また、ドリームは米ニュースサイト「Shadow and Act」の取材に対しては、メアリー・J.ブライジ、リル・キム、クエストラブにも出演を断られたといい、「みんなケリーを支持しているわけじゃないけど、この泥沼に足を踏み入れたくない、関わりたくないんでしょうね。背を向けることで被害は拡大していくのに」と、出演を拒んだセレブたちをやんわりと批判した。

 米ニュースサイト「TMZ」によると、ケリーは女性たちの証言が「すべてウソ」の「売名行為」であり、「局は出演者のウソを知っている。その証拠である音声テープを2本持っている」と主張。弁護士を通して、放送直前まで「LifeTime」局に対して「もしオンエアしたら法的措置をとる」と警告していたことを報じた。

 弁護士から放送中止通告書まで受け取った「LifeTime」局だが、「インタビューに応じた女性たちを信じる」と断言。昨年12月4日の試写会イベントは「中止しないと発砲する」という脅迫を受けて中断したが、今回は予定通り放送に踏み切った。

 番組では第1話に「7歳から13~14歳まで、ある親戚から性的虐待を受けていた」とケリーが12年に告白したインタビュー映像を流し、臨床心理士の「児童性虐待の被害者は、性的な関係において支配したがる傾向にある」というコメントを紹介。ケリー自身も被害者だと示したうえで、被害女性の証言を次から次へと紹介。5日に放送された第5話と6話では、未成年とのセックスに取り憑かれ、少女たちを精神的に虐待し、支配していくケリーの実態を放送した。

 全6話の放送を終えた『Surviving~』。ネット上では「未成年をターゲットにするケリーは、(影響力を盾に女優たちに性的暴行を働いてたハリウッドの名プロデューサー)ハーヴェイ・ワインスタインよりタチが悪い」という怒りの声、「別に何も驚かない」「今も昔も変わらない、ロリコンのキモい男」だという声などが飛び交っている。

 業界から干され、さらに追い打ちをかけられた形となったケリーが今後、「LifeTime」局にどのような応戦をするのか? 昨年7月にリリースした反論ソング「I Admit」のように曲で対抗するのか、はたまた性的暴行で起訴されているケヴィン・スペイシーのようにYouTubeに動画を載せるのか? 今後のケリーの動向に注目したい。

最終更新:2019/01/07 19:37
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