『3年A組-今から皆さんは、人質です-』〜なぜ教師は生徒たちを人質にしなければならなかったのか?

2019/01/06 20:00

卒業まで後10日。高校生活は平穏に幕を閉じるはずだった。しかし、ある男のたった一言で、今までの日常生活はまるで嘘だったかのように変貌を遂げる。

 「今から皆さんには人質になってもらいます」。淡々とそう告げた男は、なんと生徒たちの担任教師だった……。

 2019年1月6日(日)より、かつてないセンセーショナルなドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』が放送を開始する(日本テレビ系22:00~/初回以降は22:30より放送)。主演は名実ともに演技派俳優として活躍する菅田将暉。ヒロインには『半分、青い』で底知れない演技力を見せつけた驚異の19歳・永野芽郁。謎と秘密が交錯する衝撃の学園ミステリーが、いよいよ開幕する。

密室で行われた「最後の授業」の狙いは?
 魁皇高校の卒業式まで、残すところ10日。3年A組の担任で美術教師の柊一楓(菅田将暉)は、いつものように教卓の前に立ち、普段と変わらぬ表情で29人の生徒たちに衝撃的な一言を言い放つ。「今から皆さんには人質になってもらいます」。わけがわからず唖然とする生徒たち。そして、それはやがて嘲笑へと変わる。呆れた一部の生徒が教室を出ようとすると、教室の扉には一楓によって特殊な鍵が取り付けられ、自由に開けることができなくなっていた。

 動揺が走るなか、廊下の外から突然、爆発音が鳴り響く。一楓が仕掛けた爆弾が爆発したのだ。この爆発により孤立した3年A組は完全に閉じ込められてしまう。一楓は「これから、俺の最後の授業を始める」と生徒たちに告げ、数カ月前に3年A組のある生徒が自ら命を絶った理由を答えるように求める。さらに一楓は、その答えを夜8時までにクラス全員で導き出し、不正解だった場合は誰か1人に死んでもらうと宣告。クラスの代表として回答役に学級委員の茅野さくら(永野芽郁)を指名する……。

カメレオン俳優、菅田将暉の真骨頂
 『3年A組-今から皆さんは、人質です-』は、奇跡の大躍進を遂げた『今日から俺は!!』の後番組。初回は22時からの拡大版で放送を開始する。前作に引き続き視聴者の反響を得ることができるか、日曜ドラマ枠の正念場になるだろう。

 菅田は、「大変嬉しいですし、光栄に思っています」と喜びをあらわにしている。菅田の民放ゴールデンプライム帯初主演作品でもある今作は、彼にとってより特別なものになるに違いない。

 多種多様な役柄をまるで自分自身であるかのように憑依させてきた菅田は、役作りを入念にすることで広く知られている。役柄によって外見や表情をがらりと変え、身にまとう雰囲気さえも変化させる彼は、まさにカメレオン俳優だ。菅田の挑戦から目が離せない。

 一方、ヒロインの永野も2018年放送の『半分、青い。』でヒロインを演じて以来の連続ドラマ出演となり、大きな話題を呼んでいる。『3年A組-今から皆さんは、人質です-』では、傍若無人な「すずめ」とはまったく正反対の、本心を隠して空気を読み行動する学級委員のさくらを演じる。さくらは、ある事件をきっかけに心を閉ざして重い秘密を抱えている少女だ。  

 裏がなく明るい人物を演じることの多い永野だが、心に「闇」を抱える人物をどのように表現するのだろうか。バラエティーなどで垣間見る永野の素顔は、明るく屈託のない天然な少女という印象が強く、「闇」とは無縁の存在に感じる。しかし、まだ10代ながら、一人の女性の激動の半生を見事に演じ切った彼女だ。このドラマで新たな側面を開拓して視聴者を驚かせてくれることだろう。

『帝一の國』以来の共演に注目
 菅田と永野の2人は、2017年公開の映画『帝一の國』以来の再共演となり、息もピッタリな様子。ファンからは「菅田将暉×永野芽郁」の帝一コンビがまた見られて嬉しいです!!」という応援コメントが続々と寄せられている。

 永野は、菅田のイメージについて質問を受けた際、「いろんなことを考えているイメージがずっとある」と語っており、「皆が想像していないセリフの言い方だったり、間の取り方だったり、『そうくる!?』みたいなのが多分現場でたくさん起こると思っているので……」と菅田の演技を絶賛。今後の期待を明かしている。

 『帝一の國』では幼馴染カップルを演じた2人の実際の年齢差は6歳。25歳の菅田と19歳の永野は世代こそ違う2人だが、菅田の演技力の賜物か、まったく違和感を感じることがなかった。今回のドラマでは菅田が教師で永野が生徒という実年齢とほぼ同じ設定。教師と生徒という関係性のなかで、どんなコンビネーションを見せてくれるのだろうか。実力派と名高い2人の演技バトルが楽しみだ。シリアスで衝撃的な展開が用意されている『3年A組-今から皆さんは、人質です-』なだけに、『帝一の國』で見せたバカップルの演技とのギャップが大きそうだ。

脚本はヒットメーカーの武藤将吾
 旬の人気俳優の共演に、斬新な設定の「学園ミステリードラマ」と話題性ばっちりの『3年A組-今から皆さんは、人質です-』だが、このドラマの脚本を担当する、武藤将吾の存在も忘れてはならない。彼はフジテレビ制作のテレビドラマ『電車男』『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』を大ヒットさせた功績を持つ人気脚本家だ。最近の代表作は『怪盗山猫』(2016年)や『仮面ライダービルド』(2017年)。エンタメに富んだ作品を世に送り出し高い支持を得ている。きっと今作でも視聴者を夢中にさせる物語を紡いでくれることだろう。

 『3年A組-今から皆さんは、人質です-』のプロデューサーを務める福井雄太は、6年前から菅田と「いつか一緒にモノ作りをする」と固く約束を交わしていたそうだ。「自分にとって大切な目標だったので、それが6年越しに実現できる運命に感謝しております」と熱い想いを吐露している。「一度見たら気になって仕方のない作品にする」ことを目標に掲げ、ドラマ作りに全力を尽くしているそうだ。

 たった10日間、死ぬ気で生きる人々を謎と事件の連続によって描き出す挑戦的なドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』。平成最後の冬を飾る、最大の衝撃作品となるに違いない。初回放送後の反響が楽しみである。

最終更新:2019/01/06 20:00
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