【特集:子宮筋腫になったら?】

女性4人に1人が持つ子宮筋腫、婦人科医が手術前の「薬物治療には反対」と述べるワケ

 40代女性の3~4人に1人は持っている「子宮筋腫」。下腹が出てきたり、月経痛が重かったり、頻尿に苦しむなど自覚症状も現れる一方で、「命に別状はない」病気のため、時間を割いてまで手術に踏み切れない人も多いだろう。

 そこで当連載では、手術後の社会復帰の早さと対応医院の多さという観点から、「腹腔鏡手術」と「子宮動脈塞栓術(UAE)」の2つの手術に着目。2回目となる今回も、前回に引き続き、婦人科内視鏡手術において約8,000件の実績を持つ四谷メディカルキューブ・子安保喜医師に話を伺った。「(腹腔鏡手術において)子宮を残す場合、事前の投薬治療には反対」との見解をはじめ、筋腫を持つ女性にとって治療法選択の参考になる内容となった。

腹腔鏡手術、メリットとデメリット

――腹腔鏡手術とは、どのような手術なのでしょうか。

子安保喜医師(以下、子安) おなかに直径5~10ミリほどの穴を3~4つ開け、そのうち1 つにカメラ機能を持った腹腔鏡を入れ、おなかの中を観察し、もう2~3つの穴に手術用の鉗子を入れて、子宮そのものを摘出、あるいは子宮筋腫のみを核出する手術です。

 開腹手術と比べた場合の腹腔鏡手術のメリット、デメリットですが、まずメリットは開腹手術よりも傷痕は小さくなります。開腹手術ですと、おなかに縦に10~15センチの傷痕が残りますが、腹腔鏡の場合、5~10ミリの穴が残るだけです。また開腹手術の場合、入院期間や社会復帰までの時間も長くなりますが、腹腔鏡手術は3~5日で退院、1~2週間で社会復帰できます。

 一方で、デメリットは、施設間や術者間の技術に差が出る手術であること。腹腔鏡手術はカメラを覗いて行う、いわば「二次元の手術」であり、奥行きが捉らえられないんですね。また、使える鉗子の本数が限られています。もし開腹手術で、3人の術者がいれば1人2本で6本の鉗子が使えますが、腹腔鏡の場合「穴」が3つなら、使える鉗子は3本までです。また、おなかを縦に切る開腹手術は、その線から、鉗子を平行に移動することができますが、入口が「穴」である腹腔鏡手術では鉗子の平行移動ができません。

――子宮筋腫はできる場所に種類がありますよね。それにより腹腔鏡手術の難しさが変わったりしますか?

子安 はい。取りやすいのは子宮の一番外側を覆う漿膜の下にできる漿膜下筋腫です。子宮の外側に突き出してでき、よほど大きくならないと自覚症状が出ません。

日本産科婦人科学会公式サイトより

――私も漿膜下筋腫がありますが、子宮がん検診で7センチと診断されるまで自覚症状はまったくありませんでした。

子安 逆に取り出しにくくいのは子宮腔に向かって発達する粘膜下筋腫です。小さくても月経痛などの症状が出やすい子宮筋腫です。「取りやすい場所にできる筋腫ほど症状は出にくく、取りにくい筋腫ほど月経痛や出血過多などの症状が出やすい」と言えます。ですが、当院では内視鏡(腹部に入れるカメラ)以外も子宮鏡(子宮に入れるカメラ)も使い分けており、粘膜下筋腫のように子宮内腔に食い込んでいる筋腫も対応できます。

――筋腫のサイズは、どれくらいまで取り出し可能ですか?

子安 腹腔鏡で手術ができるのは大体10センチくらいまでです。筋腫の数も3センチの筋腫がおよそ5個まで。大きさ、数、位置、あとは子宮筋腫が周辺と癒着を起こしているかの4点を見て、これらの要素がより「難しくなる」ほど腹腔鏡だけでは難しくなり、「補助下手術」の適用となります。

――補助下手術とは?

子安 腹腔鏡手術と、開腹手術の両方の利点を取り入れたハイブリッド型の手術です。一般的な開腹手術ではおなかを「縦に10~15センチ」ほど切りますが、補助化手術では恥骨のところを「横に3~6センチ」ほど切ります。これのよさは、開腹できるので実際に触診もできますし、小さい超音波検査器を直接子宮につけることができます。これで子宮筋腫の取り残しを防ぐことができるんです。

――恥骨はちょうど陰毛が始まるあたりなので、傷痕は目立ちにくいですね。

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