『獣になれない私たち』新垣結衣を罵倒する黒木華の役に「ぶん殴りたい」批判集中の理由

 新垣結衣の主演ドラマ『獣になれない私たち』(日本テレビ系)も、ついに第6話の放送を迎える。理性に邪魔されて自由に生きられない“気づかい女”深海晶(新垣結衣)が、右往左往しながら進む“ラブかもしれない”ストーリーである通称『けもなれ』だが、第4話と第5話で物語は一気に展開した。

 第5話の詳しいネタバレはこちらの記事に譲るとして、ここまで晶の“ライバル”的な存在だった女性・朱里(黒木華)について考えてみたい。朱里もまた、第5話で大きな衝撃に見舞われた登場人物の一人だ。

 朱里は、晶の恋人・京谷(田中圭)の元彼女で、京谷が若くして購入した立派なオートロックマンションの2LDKに住み着いている無職の女性。メンタルを病んで仕事を辞めて以来、京谷の家の一室を占領して、オンラインゲームをするか寝るか、の生活を続けている。

 毎話、多くの視聴者がSNSで朱里の行動に「あまりにも身勝手!」「死んでほしい」とまで憤りを見せているが、なぜ朱里の言動にこれほど批判コメントばかりが集まるのだろうか。

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朱里は強いのか、弱いのか
 家主の京谷に何の相談もなく、独断でウサギを飼い始めた朱里。出て行く気配のない朱里と、朱里を強引に追い出してまで晶と結婚することができない京谷に、晶はずっと悩んでいた。そのことで話し合いをしても、京谷と晶は“堂々巡り”。行く当てもなく、生活能力が低く、社会性もなさそうな朱里に、二人とも手をこまねいていた。

 第5話では京谷の留守宅を晶が単身で訪れ、1対1で朱里に対峙。晶は怒りを見せるでもなく、つとめて冷静に対話を試みる。「責めるつもりで来たんじゃないんです」と前置きをして、「ここを出ていくつもり、本当にありますか?」と質問する晶に、朱里は「死ぬまで出ていかない、って言ったらどうするの?」と逆質問し、晶は「(京谷と)別れます」と答えた。

 続けて晶が「もう疲れました、堂々巡りに」と打ち明けると、朱里は「そっかぁ。じゃあ別れた方がいいね。うん、そうだそうだ。そうしよ? 疲れることすることないもん。私だって疲れたくないからここにいるんだし」と、破局を推奨。それを受けて晶は、ずっと聞きたかったことを切り出す。

「生活のため? 京谷のこと好きだからじゃないの?」

 朱里は、京谷のことを本当はまだ好きなのだろうか。京谷が晶と別れて、また自分のことを好きになれば、ここで一緒に暮らせるし気まずい思いもなくなるという打算なのか、それとも理屈ぬきの「好き」なのか。もしかしたら後者が強いのかもしれない。

 朱里は「どうして? なんで私の方だけ京ちゃんのこと好きでい続けないといけないの?」と激昂し、怒りをヒートアップさせていく。「あなたみたいなキラキラした人、大嫌い」「お前とは違うんだって言いたいの?」「いつまでも無職でなんにもしてない私とはそれは違うよね」と晶への恨み節は止まらない。

 ブラック激務に疲弊している晶は、「私だってラクして楽しく働いているわけじゃ……」と言い返すが、この言葉で朱里はさらにヒートアップ。「なに贅沢いってんの?」「仕事があって仕事ができて、好きな人に好きって言ってもらえて、お義母さんにも気に入られて、何でもあるじゃん! あなたが持ってる色んなもの、私なんにも持ってない!」と泣きだしてしまう。

 晶はそんな彼女をみて、「私はあなたが羨ましい。そんな風に泣けて」とぽつり。晶は仕事でもプライベートでも我慢を続けており、人に言いたいことを言って思いっきり泣ける朱里が自由な“獣”に見えたのだろうか。

 けれども、朱里はこの部屋からほとんど外に出られない。周りからは「ただのワガママ」で怠惰に見えるだろうし、被害妄想の卑屈な女にも見えるかもしれないが、彼女自身もどうしようもなかったのではないか。ワガママに喚き散らせる朱里だが、なんと脆そうなことだろう。

京谷と晶のすれ違いは、全部朱里のせい?
 朱里との対面は、晶にとって想像以上に重いものだった。我慢を重ねてしまう性分の晶は、朱里の「贅沢を言うな」という言葉を深く受け止めたのだろうか、今まで以上に笑顔を振りまきながら完璧に仕事をこなすように。小声で「幸せなら手を叩こう」を口ずさんでおり、今にも過労で倒れそうな“やばい”雰囲気を漂わせている。闇を表現する演出が巧みだった。

 追い討ちをかけるように、同僚は「晶が仕事を頑張るとみんなが幸せ」という趣旨のホメ言葉を無邪気に繰り出す。晶が我慢すればみんなが幸せになる……この状況に、彼女はいっそう追い詰められていくのであった。

 さて、獣な人妻との浮気事件以降、晶と京谷は連絡を取っていなかったが、彼もまた彼なりに、晶との結婚を思い描いていたようだ。京谷は一人で決断をする。「もう出ていかなくてもいい」「俺がここを出ていく」と、朱里にマンションを譲ることを“すでに決めたこと”として告げるのだった。

 支払いの残るローンや固定資産税などは京谷持ちで、朱里はウサギとともにこの広い部屋を自由に使っていい。でも、それは朱里が望んだことだったのだろうか。京谷は、晶にも朱里にも相談せずに、こんな大きなことを一人で決めてしまった。しかも最後に、京谷は朱里との関係を「愛じゃなかった」と断言して去っていく。朱里の胸中は、うかがいしれない。

朱里に「イラ」つかせる黒木華の演技
 自分中心の言動から“獣”に見えるであろう朱里だが、それは本能のまま突き進む“力強さ”とは違う。強いというよりも、自分にひどくコンプレックスを持っており、晶や京谷、はたまた元同僚を恨むことで自分を保っているような“弱さ”が際立っている。やはり朱里も“獣”になれない人間なのだろう。

 しかし初登場時から朱里の自己中心的な行動は視聴者に尋常じゃないほど嫌われており、第5話にも「なんで晶に逆ギレしてんの?」「私が晶だったらぶん殴ってる」などといった感想がネットでは目立った。

 一方で「朱里は嫌いだけど、黒木華の演技はすごい」と、役者を評価する声も。外見的には、ボロボロの洋服にガサガサの裸足、ボサボサの髪で“ダメ人間”のイメージを表しているが、憎らしい印象を与えながら弱々しさを表現する黒木華の演技力は確かにすごい。ここまで朱里に「嫌い」の声が向けられるのも、彼女が演じてこそだろう。

 第5話の平均視聴率は8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録し、前回の6.7%から大幅に回復。ラストシーンでは晶がなりゆきで恒星(松田龍平)にキスをし、今後は恒星と呉羽(菊池凛子)の内面にもスポットが当たっていく予感だ。1話から謎の人物であった呉羽の夫“橘カイジ”の正体もそろそろ明かされる。

 また、朱里も前回で出番終了ではもちろんない。彼女は京谷が残していった荷物から晶の自宅住所を見つけ出し、晶の家に向かうという。朱里と晶、二度めの対決が待っているのか。動き出した人間模様に惹き付けられる『獣になれない私たち』。それぞれがどんな着地点へ到達するかまったく見えず、最終回まで気を抜けそうにない。

(ボンゾ)

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