“中学受験”に見る親と子の姿

小6初夏、初潮の訪れとともに娘が激変! 母をうろたえさせる「中学受験と女子の反抗期」

2018/11/11 16:00

 リナちゃんは筆者に、当時の心境を教えてくれた。

「恋人と両想いになったのに、親に無理矢理別れさせられて。その恋人のことを、いつまでも忘れられない……みたいな感じですね」

 さらに彼女は、自虐的にこう言うのだ。

「A女子は、そりゃ昔は名門だったかもしれませんが、今や昔です。私は結局、A女子を好きになれず、A女子の制服を身に着けるたびに『これじゃない……』って思っていました。そんな私がA女子で楽しめるわけがなかったんですよね」

 全てにやる気を失って、リナちゃんいわく、「どうってことない女子大」に入学。自分の人生を返してほしいとまで思う日々で、親とはここ何年も口を聞いていないそうだ。

 リナちゃんは、親の対応によって、反抗期をこじらせてしまったケースに当たると思う。親は、12歳の娘の希望や判断に「まだ子どもだから思慮がない」と思いがちだ。しかし、反抗期が早い子ほど、その子の希望通りに動いてあげた方が、人生の満足度という面では良いように筆者には思えるが、いかがだろうか。

「自分は生きている価値もない!」娘の涙に母は……

 もう1人、別の事例をご紹介しよう。美月ちゃんはとても優秀な女の子で、塾のクラスも最上位。本人も最難関中学を目指して頑張る日々を送っていたそうだ。

 しかし、小学校6年生の初夏、初潮を迎えた美月ちゃんに異変が起こり始める。美月ちゃんはその頃から、体が重だるいように感じ、模試の度に腹痛を訴えるようになった。同時期に、美月ちゃんから見ると、「バカなことしかしない」「今まで遊んでばかりいたはず」の男子たちに、成績で追い抜かされることが続き、余計にイライラしてしまう毎日だったという。

 美月ちゃんは猛烈に焦り出し、今までよりも時間をかけて勉強に取り組んだそうだが、努力虚しく、成績は下がる一方。ついにクラス落ちしてしまう。美月ちゃんは泣き喚き「自分は生きている価値もない!」と言うほど追い詰められていたそうだ。

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